「一般工業部会視察」

「一般工業部会視察」

11月2日(木)

 所属する各務原商工会議所の一般工業部会の視察に出かけてきました。いつからだか部会長を務めさせていただいていまして、本当に光栄なことです。

 八尾市、そして八尾商工会議所は本当に素晴らしいと思います。街の存在価値としては「ものづくり」の街、しかし街にものづくりが溢れていないというコンセプトからスタートして、僅か5年国の様々な地方創成の賞(アワード)を総なめしています。とても語りつくせないほど多くの人と技術とアイデアが共鳴して大きな変革を遂げています。僅か、5年の間に1億円であったふるさと納税額は約20倍になっています。しかも徐々に増えていったのでなく、昨対比では倍になっているのです。そして返礼品を覗いてみるとその多くにものづくりが重なっています。「みせるばやお」、是非とも検索してみてください。例えば、地域の子どもたちへのものづくりの魅力発信。訪問した企業でも、地域の人が地域の企業に就職しているケースも増えているようです。こんな事例は素晴らしいですが、単なる1例に過ぎません。実際に訪問してきましたが、多くの魅力が発信されています。これまた1例ですが、マツバラが属する「鉄」という分野でもB to BからB to Cに移行していく姿、そして地域に愛されふるさと納税の返礼品の人気商品にもなっていました。

 「こうばはまちのエンターテイメント」を合言葉に展開されたファクトリズム(FctorISM)の世界、83社の企業が参加されています。ものづくりを「サプライチェン」を支える使命として取り組むことは、それはそれで良いことですが、もっと「楽しみ」としての進め方もあるのだと感じました。

 こうしたファクトリズムの参加企業の中の2社も見学してきました。1社は新しい工場を立てられました。その工場内は工場なのですが、建物全体、そして食堂、事務所、様々な空間がとても工場には見えないお洒落な雰囲気になっていました。これまでは採用に数百万のお金をかけて進めてこられたとか。現在ではハローワーク一本で費用をかけることなく、先日の募集でも30名が集まったのだとか。また、女性でも働ける環境を強化し、女性の社員さんも大変増えたのだそうです。もう一件はゴム製品を製造する企業を見学させていただきました。まさに最近よく言葉にする「不易流行」を実践しておられる企業でした。ゴム製品製造の中に、「社会の困った」を解決する新たなアイデア(流行)を取り入れ、ワクワク感満載の会社にしておられます。工場案内をしていただけた方は恐らく20代の女性だったと思います。自社の製品をしっかりと知り尽くし、見学者のどんな質問にも明確に答えておられました。会社紹介のプレゼンも担当されましたが、紙(原稿)を読むのでなく、自身の言葉でしっかり話されていました。素敵でした。B to BからB to Cへ自社商品への開発も素晴らしいと思いました。社内でも「売れるのか」という話にもなったようですが、私はこの先さらに売れていくと確信しました。「社会の困った」を解決していて「人に喜び」を与えられる商品だからです。そして、そこには確実な「不易」自社の変わらぬ技術が存在しているからです。「ものづくりにはワクワクがいっぱい」まさにその通りです。様々な技術や企業の「不易」をシェアすることで新たな「こと」づくりが始まっていました。本当に多くを学びました。

 行政の在り方も重要ですね。同じものづくりの街でありながら、各務原市のふるさと納税の額は寂しいところです。お隣の関市は、ものづくりに「食」も加えて八尾の倍以上を稼いでいます。一般工業部会長として「何か出来ることはないか」とも感じましたが。先ずは個人として素敵なエネルギーを頂戴しました。善い一日になりました。

社長 松原 史尚

社長ブログカテゴリの最新記事