「刈谷商工会議所第一工業部会様工場見学」

「刈谷商工会議所第一工業部会様工場見学」

11月9日(木)

 昨日のことになりますが刈谷商工会議所第一工業部会様が工場見学に来ていただけました。「第一があるということは第二があるということですか。」とお聞きしたところ、いわゆる工業系が第一で、建築・土木といった分野が第二なのだと教えていただけました。しかしながら、刈谷と言えば三河地域のトヨタ様のお膝元で、誰しもが知る企業がたくさんございます。部会長様も、超有名企業様の部長様でした。本当にマツバラから学んでいただくことがあるのかと若干不安になりましたが、ありのままをお知らせして、ありのままを見ていただきました。今回の訪問は各務原商工会議所の紹介で実現しました。私が各務原商工会議所の工業部会の部会長を務めていることが一因かもしれません。光栄なことです。

 あいさつでは当社の「人を大切にする経営」について説明をさせていただきました。10月に新たなシーズンを迎えている有給休暇の取得率は95%を超えていること、恐らく中小企業でこのレベルはあまりないと思います。営業・品質保証・技術、こうした分野の基幹職(課長・係長)が女性ということ。鋳造業は一般的には男性の職場のイメージですが関係なく女性が活躍していること。そもそも男性とか女性という前に年齢も国籍も関係ないダイバーシティで経営をしています。外国人の実習生から当社の最重要工程で管理者として仕事をするまでに成長してくれている人がいます。来年には、彼の母国から新たに4名の実習生が入社してくれます。こうした時にはリーダーとして働いてもらえたらと願っています。砂処理のスペシャリストも外国人技術者です。加工にも大難関の特定技能の試験を自身でマスターし、他の実習生にまで指導してくれたツワモノがいます。彼にもいずれはリーダーとして働いてもらいたいと思っています。バラシの工程は少し重筋作業です(現在大改善を模索中)が、ここでも海外出身の人が頑張ってくれており、来月入社予定の実習生が6名入ってきた折には教育係になってもらいたいと考えています。特定技能実習生は当社でなくても製造業であればどこにでも行けますが、当社にしっかり残ってくれているのは人としての学びや当てにされているという実感があるのだと信じています。彼ら(彼女たち)の有給消化率は100%です。また、日本人も頑張ってくれています。改善提案には毎月120件から150件の提案が寄せられ会社の成長をけん引してくれています。学ぶことには制限なし、3名の工学博士が誕生し、現在では4人目が挑戦中です。係長として会社をけん引してくれている人たちの多くが30代前半です。女性も男性も外国人も関係ありません、一人を大切にする経営をしています。産休・育児休暇等は常に法令の一歩先を進む努力をしています。男性も何かしらの形で育児休暇を取得していくことが当たり前の会社になっており、職場全体がその支援に当たることも当然の雰囲気です。賃上げもメディアなどが報じるレベル(率)を超えて先駆者として進めてきました。「人を大切にする」、それは「一人を大切にする」ということです。昨年、11名の日本人の中途入社の皆さんをお迎えしました(派遣さん、アルバイトさんからの社員化含む)が、内4名の方が離職されています。離職の際にも「当社には感謝している」と話してくれている人や、いつかのブログで紹介した通り避けられない事情での離職が大半でしたが、反省することも多くあります。「彼(彼女)でなければならない」を創ってあげることが出来ませんでした。それが出来ていたらどんな理由があっても残ってくれていたのではと思うからです。会社の中で大切なことは「一人ひとりの存在感・存在意義が絶対につくり出せること」だと考えています。こうしたネガティブ情報も全て話させていただきました。

 今月末から来月にかけて実習生が6名入社してくれます。来年早々には2名の特定技能実習生が入社してくれます。先月末から来月末にかけて3名の中途社員さんが入社してくれ、来春には2名の新卒社員が入社してくれ、来年夏までに更に4名の実習生が入社してくれます。その全ての皆さんが宝です。「一人を大切にし、一人の存在意義を高めていく。それが一人ひとりの満足へと繋がっていく」そんな会社にしていきたいと考えています。

 皆様には工場見学もしていただきました。そこに学びは多くなかったかもしれませんがありのままを見ていただきました。質問では、流石に刈谷の商工会議所様のメンバーということで、当社に対する発注の可能性について最も多かった感じでしたが、逆に言えば様々な観点から「この会社から調達しても良い」と感じていただけたのだと思います。案内をしてくれた川島役員、日置係長にも感謝します。

 こうして見られる機会を持つことは非常に大切なことだと思います。刈谷商工会議所の皆様、本当に有難うございました。

社長 松原 史尚

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