11月21日(火)
今日から明日にかけてISOの定期更新監査が始まっています。私はインタビューを受けるだけですので大きなプレッシャーはないのですが、各職場は大変だと思います。しかし、認証自体が取り消されるようなシステム的な重大な欠陥は絶対にありません。ですから、全ての指摘は改善への道です、自信を持ってありのままを応えてくれれば良いと思います。がんばってください。
品質(9001)と環境(14001)ですが、本当にここ数年で大きな改善が進んだと思います。昨年と比較しても、昨年はまだ改善の最中でしたが、今期は完成間近だと感じています。当社の生産能力は2100トンレベルでした。それは10年以上前からそのレベルにありましたが、近年1700トンを下回るレベルにまで低下していました。それは、量産型から小ロット多品種へと舵を切ったことによります。しかし、ここ3年の間に小ロット多品種に対する生産システムの改善、更には設備投資も進めたことで大きく生産性を向上させてきました。一方で品質面では課題が大きかったのですが、その品質面でも最近は安定してきており、そのレベルは大量生産型工場の時とほぼ同一レベルになってきています。従って、数字上5年前と比較して大きな成長が見えていないように思えますが、内容は全く異なっているということです。原材料の値上がり分の単価改訂もありますが、売り上げレベルでも大きな成長をしています。つまり仕事の難易度を大きく上げたために、一時生産性を著しく低下させたのですが、現状では量産時と同等の生産性と品質を手に入れたということです。また、マツバラはどこにも資本的に属する企業ではありませんし、売り上げの寄与率でも一社依存型ではありませんから、現在のような不況時には一気に受注引き合いがなくなってしまうのが特徴でした。また、時に受注を引き上げられることすら多々ありました。グループ企業を守るためですから仕方がなさも感じていました。しかし、今はこのような時代背景の中でも多くの引き合いがいただけています。これも、我々の成長がお客様にとっても必要な進化であったという証だと思います。また、これまでは受注バランスが崩れると、いつ売れるかわからない在庫を山ほど抱えて、資本だけを使って在庫を山積みすることが多々ありました。しかし今は、受注バランスがどのような形になっても、それに適した生産が出来る仕組みも構築できました。故に、受注量が減れば生産調整をするだけになり、無駄な費用の流出も無くなりました。故に、受注が減り売り上げが減少しても、キャッシュフローを悪化させることなく経営が出来ているようになりました。すごい成長です。このような背景ですから、エネルギー効率も当然よくなっています。こんな自慢話をたくさんさせていただきました。
さて、この先の完成に向けてですが、人に対する教育、主にDXを活用し、OJTを進化させる。現状、大きく進歩していますが、今尚「初人」「初物(久しぶりの生産含む)」への対応力が弱く、突発的な不良を出すことが時々あります、こうした改善を進めていくということ。また、過去トラを活かして、過去にトラブルを起こした箇所の見える化をすることで、トラブルになる前に異常を発見し、ドン停を回避する仕組みも造り上げていくこと。また、人材教育にも力を入れてチーム力を底上げていく。そんなことをこの先は展開していきます。こんな話をさせていただきました。正直な話、昨年までの監査では出来ていないことだらけでしたが、今は本当に大きく改善が進んでいます。課題がないわけではありませんが、その課題に対して無策は一つもなく、既に対策が進められているものばかりという点も大きな成長だと思います。
不況は続くよ、いつまでもといった感がありますが、これほど準備が万全な時はないというほど良い会社になってきていると感じています。「明けない夜はない、止まない雨はない」いつかやってくるその日に大きな実りが実感出来る、そんな未来を皆で造って行きましょう。そのための監査です。自信を持って臨んでください。
社長 松原 史尚