11月24日(金)
さあ週末です。今週も一週間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。明日は、休日出勤をしていただける皆さんにご挨拶をと会社の最寄りの駅に車を停めて出張し、明日の朝礼に備えたのですが、相棒から「明日は誰も出社しないので社長来ても朝礼はありませんからね。」とメールをもらいました。こうした気遣いは有難いですね。私も明日はゆっくりします。
さて、ネットのニュースに今後の実習生に対する新たな制度についての方向性が出ていました。1年で実習生が移動できるようになるとのことです。さて、その理由がとても納得のできるものではありません。実習生に対する人権の侵害があり、実習生に選択の権利を与えるという方向性です。事例として、朝6時に仕事を始めて夜9時頃まで仕事をさせられ、休みは週1回程度で、給与は10万程度にしかならないという話でした。そして、先輩に罵声を飛ばされスコップを投げつけられるようなこともあったとか。そもそもこのような事例は、完全な違法であり、こうした会社が中小企業のほとんどであるかのような理由で新たな制度を創っているように聞こえます。しかし、この先に進むことは目に見えています。こうした実習生がどんどん都会へと出ていきます。しかも、取る側にも選択権がありますので優秀な人材だけを力のある企業が確保していくようになります。本当に、どこを見て制度を決めているのでしょうか。以前にもブログで書きましたが、大手の企業は組立屋さんです。コアになる部品の多くは中小企業で製造されているのです。最初は人材派遣なる悪制度を創ってきたのも大企業向けです。都合の良い時に採用して、都合の悪い時に解雇する。こうした背景の中で、派遣さんの人権が問題になる中で、どんどん採用が難しくなり、その結果派遣社員さんの費用は跳ね上がり、現状では正社員を採用する以上に費用が掛かります。以前には季節労働者なる制度もありました。その次なる手立てがこの制度に見えてなりません。それでも、実習生が本当に幸せになるのであれば私はそれでも良いと思っています。今、10~20年前に派遣で働いた人たちは幸せになれているでしょうか。大きな格差社会を産み出しました。この先、大手の企業に連れ出されていった実習生たちも、その折の景況が良くなければ、特定技能などに移行されることなく、社会に放り出されることになるでしょう。その時に、彼ら彼女たちはどうすればよいのですか。また、派遣会社が大きく成長したように、この先実習生を斡旋する会社が必ず台頭してきます。その折、正しい情報を実習生たちに伝えてスカウトしていけば良いのですが、美味しい情報だけを与えて連れていき実質は彼らが幸せになれないことの方が多い気がします。仮に、手取りで2万円増えるようでも生活にかかる費用は都会と岐阜では大きく異なります。福利厚生面ではどうでしょうか、そこも疑問です。当社の有給休暇の取得率は平均が95%を超えます。有給休暇は一切与えないで手取りが2万円増えるのであれば実質的には差はないということです。どんなことがあっても、過去に一度の人員整理もしたことはありません。こうした企業にも実習生は存在します。実習生たちが騙されて連れていかれる。そんな未来が逆に見える気がします。「人を大切にする」そんな気持ちがあれば良いのですが。
と、一杯毒舌をはきましたが。間もなく、久しぶりに6名の実習生たちが入社してくれます。「善い会社」と言ってもらえるように、そして未来永遠にマツバラで働きたいと言ってもらえるようにしていきたいと思います。さて、最近実習生の先輩からいただいたメールです。「社長、私は来年結婚式のために母国に帰ります。そして株式会社マツバラに必ず戻ってきます。良い会社です。安心します」その彼は、来週特定技能の2号に挑戦してくれます。「受かると良いなあ。」結婚式招待してね。お祝いに行こうと思います。
さあ、良い週末を Have a nice weekend !
社長 松原 史尚