11月27日(月)
「経済・経済・経済」我が国の首相が国会の所信表明で繰り返された言葉です。そもそも、経済とは下記、goo辞書によれば、経世済民から来ています。『世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。また、そうした政治をいう。「経」は治める、統治する。「済民」は人民の難儀を救済すること。「済」は救う、援助する意。「経世済民」を略して「経済」という語となった。』(以上goo辞書)ということです。先週末の技能実習生の制度の話、現状の世の流れ、減税の手法、子育てのあり方等々、到底経世済民になっているという感覚はしません。以前にも話しましたが、鋳造業は常に景気の最先端を走ります。鋳造業が良くなり始めると景気は上り、その逆であれば景気は落ち込んで行きます。それは鋳造業こそが全ての産業の源流であるからです。故に鋳造業に勤める人々をFounder と英訳し、それは創業者と同じ表現になるのです。その上で話しますと、景気はさらに冷え込みます。1月の受注がさらに落ち込んでいくようです。それは特定産業でなく、全産業に渡り一律10%程度更に落ち込んでいく模様です。既に15%程度の落ち込みを示していますから、更なる落ち込みです。経済とは循環を善くするか、悪くするかで全く異なった局面を見せます。この循環を改善させる手が打てていないのが現状の大きな課題であり、税収の増収部分を還元するという手法も持っていくべきポイントがずれています。
さて、このような展望を持ちながら本日は11月の社員さんへの手紙を綴りました。この時期は賞与についての説明が大きなテーマとなります。結論的には、昨年、今夏と比較し全体としては「現状維持」です。大変な物価高です。それは今に始まったことでなく2年前から加速度的に上ってきました。従って、昨年の段階で15%程度月次の積立額を増額しました。この増額した積み立てでの現状維持です。加えて年初に立てた計画・目標を実現している人には目に見える増額をしました。従って、積立額よりもこうした目標達成者に対する増額分が多くなっています。こうした時代背景での増額は会社的には厳しいところがありますが、現状を維持していきます。未来の成長のためには一人ひとりがしっかり目標を持ち、その目標を達成していくことが大切だということを述べさせていただきました。時代背景は好ましくありませんが、マツバラはここ数年で、生産性、品質、高付加価値戦略等多岐に渡り改善を進めており、故にこれほど大きな景気の後退がきても赤字にならないでいられるのだということも綴りました。来年は、どんな時代が来るのでしょうか。景気は良くなるのか、悪くなるのか。しかし、どんな時代が来てもマツバラは良い方向に向える準備をしています。ここ数年の投資の成果(それは機械装置だけでなく、人に対する投資も含めて)が大きく花開く時が来ています。皆で力を合わせて、更なる成長をしましょう。そのためには現状の閑散期の過ごし方こそが大切なのです。今年最後の月を通して、一人ひとりが今年1年の振り返りを行い、来年何を目標とするのかを考えて欲しいとお願いしました。
さて、今週も始まります。大変な時代ですが、環境のせいにするのでなく、全てを自責と捉えて進んでいきましょう。
社長 松原 史尚