5月22日(水)
今日は昨年度の改善提案の中の特別賞(社長賞)の中から特に優れた提案を年間表彰として選出する審査会が行われました。これまでですとだいたいA3の用紙が埋まるほどの件数の特別賞だったのですが、今年はほぼA3サイズ2枚分の特別賞となりました。それほどの価値ある提案が数多く提出されたのです、会社が強くなって当然(昨年の成長の根源)だと実感しています。
最優秀賞は生産性の向上、エネルギー効率の向上への提案でコスト効果は大変大きなものとなりました。また、昨年は様々な要因から多くの同業社さんが縮小や廃業へと舵を切られました。こうした事情で、お客様が大変にお困りになる中で、驚くほどの短期間で市場に放り出された金型を活用して部品供給の体制を構築していった提案、特に金型メーカーさんが多忙を極めていたこともあり、社内で立ち上げ瞬時に納期対応が出来た改善も大きな成果でした。経済とは、社会の「困った」を解決してお役に立つことでその代償を得るものだと常日頃考えております。本当に社会のお役に立てたと感じています。優秀賞です。昨年までトラブルが多発し大きな機会損失を出していた場所に監視カメラを設置し、トラブルの兆候を事前に察知して不具合を起こす前に手を打っていく仕組みも大きく評価しました。これも優秀賞です。トラブルが起きてから手を打つ場合には「非定常作業」となり危険できつい作業になりますが、未然防止をしながら小まめに対策することで負荷なく作業でき、なおかつ機会損失もしないという改善です。素晴らしい提案でした。昨年は生産性向上、エネルギー効率向上、またお客様がなかなか認めていただけない補助材料を代替することでコストアップをさせるどころか逆にコスト低減を実現した改善が複数あり、付加価値向上に大きな成果を出しました。しかし、こうした改善をすることでお客様と約束した品質が守れなければ改善は何の意味も持ちません。こうした改善活動に対する品質管理の仕組みを完璧にしてくれた提案も大きな評価を受けました。優秀賞です。マツバラの凄さは、改善に向けて貪欲に動いてくれるのは比較的男性社員が多いのですが、こうした改善によって起きるかもしれない不具合を絶対に見過ごさない仕組みを構築してくれる人たちもいてくれることです。こうした完璧な後方支援をしてくれるのは比較的女性社員さんが多いです。昨今、信じられないような不正が日本品質で起きています。こうした風潮の中でも、お客様との約束(品質・納期)、法令遵守に対する完璧で万全なチェック機能を持ち、どんなにコスト改善がされても「ダメなものはダメ」とコスト以上に大切なことを遵守出来る体制が出来ていることです。昨年度実施された改善が品質面でも完璧であるという判断が出来るための改善で高く評価されました。この改善があってこその昨年度の大改善があったのです。
ここからは努力賞です。昨年は付加価値が非常に高い新規の受注が立ち上がり少ない受注の中で収益性を確保することが出来ました。しかしこうした付加価値の高い製品は手間がかかるのも事実です、立ち上がり当初、外注協力企業様への大きな負荷となりましたが、社内で一工夫し、一手間をかけてくれることで多くの人の負荷を軽減してくれ、生産性が大きく向上されました。この改善も感謝を込めて高く評価しました。感電から命を守るための検電方法の改善も高く評価しました。命以上に大切なものはありませんから。いつかのブログにも書きましたが、生産管理の業務が本当に大変で業務負荷が高かったのですが、この分野も大きな改善を進めてくれました。月末月初めはほぼ土曜日に出勤して対応してくれていましたが、最近ではほぼ見かけることが無くなりました。大変多くの改善が実施され、たくさんの特別賞を受賞している生産管理職場の中から一つ、生産計画の配布に関する件を高く評価しました。それは自部署だけでなく、生産現場に対する負荷も併せて軽減できたからです。アルバイトさんたちが来ていた作業着、以前は廃棄していたのですが、希望される社員さんに提供することにしてくれました。廃棄物削減、新規購入削減、そして必要とする社員さんは喜ぶ、私はこうして誰かが喜んでくれることを考えてくれる人が大好きです。評価しました。廃棄予定のスマーフォンをWi-Fi機能を活用して社内でLINE通話を活用する手法で再利用してくれました。海外などでもLINEの活用は効果的です。通話料も無料で言うことありません。特に今期から工場の中でのタブレット、スマートフォンの活用が進んでおり、新期で購入したら大変なコストがかかるはずでした。素晴らしい着想です。
特別賞の中の特別賞を評価する中で、大きな会社の成長を感じました。昨日のブログを実は大変なボリュームで綴っていたのですが、少し他事をしている間に綴った内容が全て消えてしまうということが起こりました。最初は少し腹が立ちましたが、内容的には社長就任後15年間、如何に時代背景的に大変であったかの愚痴が綴られていたのです。誰かのせいにすることを永遠に綴ってあったわけで、そのような内容を載せるべきではなく、神様が消してくれたのだと思ってあっさりとまとめたのです。そして今日の改善の審査、誰かのせいにするのでなく、自らの責任と捉えて頑張ってくれた多くの社員さんたちの真心を実感できました。それも昨日の愚痴ブログが消えたからだと感じています。本当に素晴らしい54期2023年度でした。皆さん本当に有難う。
社長 松原 史尚