「改善提案審査」

「改善提案審査」

6月13日(木)

 今日は寝つきが悪くなる予定でした。東海ラジオの元中日ドラゴンズ山崎さん(マツバラグループイメージキャラクター)の解説でしたが、自動車の中で聞いていました。万波選手に投げた2ストライク1ボールからの真ん中高めへのストレート(ストライク)には大きな疑問です。最近のドラゴンズを観ると、こうした不注意でその日の試合を決定してしまうようなことが大変あります。ランナーを二人も背負うようなケースは少し時間をかけてじっくりどう攻めるかを考えることも必要でしょう。逆に攻撃中のノーアウト1塁2塁など相手はピンチなのに1球目を打ってダブルプレイといったことも多くあります。ここも同じです。どんな球を狙う、最低限の役割は何か。まずじっくりと考えてから望むべきです。こうしたことは製造現場でも同じことが言えます。ピンチの時にはじっくり考える、その日の試合(生産停止)に関わる、まして命にかかわるようなときには先ず時間をかける(止める)、野球ならばベンチの指示すら確認する余裕(生産現場では上司や仲間に相談)=呼ぶ、そして好機を(生産現場では完全になるまで)待つのです。

 世の中全ては同じ流れ出来ています。森羅万象全てが先生です。ちなみに19時半から始まったバレーボールは素敵でした。1・2セットは実力の差でしたが、3セット目には大ピンチでした。オリンピックの出場権のために1セットも落とせない場面、ここぞというタイミングではやはり監督は試合を止め、選手を集め(呼び)どう攻めるかを考え知らせました。好機を待つ。印象的だったことは、リベロの選手までが大きな声で皆を鼓舞したことです。攻めるのは自分以外の選手でも大きな声で皆に声援を送る。こうした姿勢が大切ですね。元気に挨拶、今週起きた不具合でも現場の中の意思疎通が声を出して行われていたら起きなかったことだと考えます。あいさつ、声掛けの大切さをやはり感じました。森羅万象、全てが先生です。

 さて、先月の改善提案の審査をさせていただきました。今月も154件の提出がありました。ありがとうございます。気が付くのは、常に目標の2~3倍提出されている人がおられます。一方、常に目標の数だけ提出される方がいます。それはそれで大切なことですが、改善が義務なのか、楽しみなのかで出てくる結果は違ってきます。そして改善を愉しんでいる(心が動くですよ)人からは、やはり大きな(良い)改善が生まれてきます。今回もたくさんの特別賞が出ていましたが、その中から2つ紹介します。この人たちは常に目標の2~3倍の改善結果を提出してくれます。

 鋳造技術から2件、一つは以前基幹職の皆さんと月に2回実施される施策報告の中で紹介した金型の配置を全くの反対にしたことで良品率が大きく向上したというものです。これが金額効果まで示されて提出されていました。年間の効果額は約500万円になります。やはり良品率の向上は大きな成果になります。故に、材料や仕組みを変える時にその投資が仮に数十万レベルで毎月コストアップになるようなことがあっても、こうして良品率が上げられるのであれば自信を持って進めるべきだということを教えてくれます。こうした意識は大切ですね。更に良品率の向上は何よりもお客様に喜んでいただけます。素晴らしい改善でした。有難うございます。また、金型の置き場についての提案にも評価しました。これは生産性(準備までの時間)、安全(置き場が不安定、作業内容が不安定な状態で実施される)、また環境整備(見た目にも良くなかった)の3点で合わせて効果がありました。これは現場(仲間)の困ったを大きく解決する提案です。こうして仲間がどんなところで困っているかを常に意識していると観てみると今回のような大きな結果が出てきます。こうしたことが、改善が義務なのか愉しみなのかの差だと思います。最後に、物の流れをしっかりと眺めて、毎月のトラックの便を1車減らすことが出来たというものです。今回の提出者も毎月目標の3倍程度の提案をコンスタントに出してくれます。そして彼女は常にモノの流れを愉しんでいます。モノの流れすら心を動かして観ていると様々な改善が見つかります。今は本当に運転手さんの確保が大変で、物流コストが大きく跳ね上がっています。加えて、1車納入便が減らすことが出来れば、ガソリン(CO2排出)によりSDGs貢献度も大きなものです。本当に素晴らしい提案でした。

 「改善を愉しむ」、そして冒頭の中日ドラゴンズに学ぶ、「止める呼ぶ待つ」の経営哲学からきっとマツバラも大きな進化が出来るはずです。さ、今週はフル操業です。本格的に暑くなりましたが、しっかり食べて、しっかり水分補給、そして寝る。よろしくお願いします。

 皆さん、今月も多くの提案有難うございました。全件観ています。今はA4サイズの封筒にギリギリ治まっていますが、この封筒に収まらなくなるような事態が遠からず来ると念じています。

社長 松原 史尚

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