6月25日(火)
本日から久しぶりに長期の出張に出ます。1日目は飲食関連でコロナ禍を乗り切り成長を続けておられる会社様2社を訪問させていただきました。成功の秘訣、2社とも共通して話されたのはやはり「値上げ」です。2社とも結構な値上げをされています。東北でお寿司のチェーンを展開されるお店は2年連続で平均6.5%の値上げをしておられます。それでも行列の絶えないお店になっています。そして、賃上げをしっかり実施されていること、賃上げの価格転嫁を確実にできたことで、収益性の確保だけでなく社員さんのモチベーションの向上につながり改善が大きく進んだこともあるとのことでした。当社との共通点でもあるでしょう。
現状のお困りことは食中毒、なかでも「アニサキス」への対応が非常に難しいのだそうです。海の食物連鎖のTOPにクジラがいます。このクジラを世界的に保護してしまったが故に世界的に海における生態系が近年大きく変わってきているのだとか。統計的に、昨今のデータでは、人が食用として捕獲する魚の5倍を超えてクジラが魚を食べてしまうのだそうです。このクジラの糞の中に存在するのがアニサキスであり、その糞を魚が食べることで魚の中に存在するようになり、それを人が食してアニサキスが発症するのだとか。以前は、食中毒に指定されてこなかったアニサキスが現在では食中毒の対象となっていることから、その対応が非常に重要なのだとか。何よりも驚いたのが、この環境保護団体のスポンサーをしていたのが牛・豚・鶏の販売をする食肉団体だそうで、こうしたところにも世界的な目に見えぬ嫌な動きを感じます。さておき、このアニサキスは魚の内臓に存在するのですが、鮮度が落ちると内臓から筋肉(身)に移るらしく、魚が死んで3時間程度で移っていくのだそうです。この分野の食中毒には理論的にも次亜塩素では効果はないと思います。お客様の「困った」を解決したいですが、何ともならないこともあります。それでも何かしらの工夫が出来たらと考えています。ノロウイルスなど、他の食中毒関連に対する対策として、当社のジア技術に興味を持っていただけることが出来ました。そこから何かしらの打開策が打てないかを検討していきたいと考えます。明日からの大学出張で先生方とも検討が出来たらと考えるところです。
最近はメールでもお仕事が出来ます。ある変化点を昨日の生産報告の中で見つけました。コスト直結の非常に大きな変化です。原因とその打開策を見つけ出すようにお願いもしました。多分、新たな燃料の使用が今月からスタートしています。そこに起因した良品率の低下がみられていましたので、その改善策として打たれた手なのでしょう。優先順位としては、コストよりも品質です。打つべき手は間違っていないでしょう。しかし、ずっと高コストでの生産を続けていては3方ヨシではありません。如何に手を打つのか、新たな改善が望まれます。一生懸命考えたら打開策は見えてきます。原因が観得ているのであれば、打開策は必ず見つかります。衆知集めて考えてみてください。頼りにしています。
実り多き出張となりますように、頑張ってきます。
社長 松原 史尚