「今朝の新聞に思う」

「今朝の新聞に思う」

7月2日(火)

 今週の操業が始まります。今朝は日差しもあり湿度も下がり少し過ごしやすそうですが、明日には大きく気温も上昇してくるようです。今朝の朝礼でも相棒が良い朝礼をしてくれました。熱中症対策を万全に体調管理をお願いします。また、自分だけでなく周囲を気遣う心を常に持ってください。

 さて表題の件です。フランスの選挙で史上初めて極右政党が第一党となりそうです。先ず「右」という言葉が意味することは「自国主義・民族主義」という意味だと理解すると大きくは間違っていないと思います。トランプ前大統領が「アメリカ ファースト」と断言し続けた発言、つまりトランプさんは右ということです。そしてフランスで「極右」と言われるということは、極めて自国主義と言われる人たちです。悪く言えば「自分勝手」という言う話です。しかし私は、人は性質的にそれほど悪いとはどうしても思えません。困っている人がいれば助けたくなるのが人間ですし、人には承認欲求というものが根本的に存在しています。つまり「いいね」と言われたり、「ありがとう」と言われたりするために時に命までかけてしまうのが本来の人間の姿です。こうした本来の人間の姿を捨ててまで「自国(自分)主義」に人が動くのは何故なのでしょう。簡単なことです、人の根本的な欲求は5段階に分かれると言われ、①生理的欲求②安全欲求③社会的欲求④承認欲求⑤自己実現欲求と順番に続くのです。承認欲求の前に、根本的な①生理的な欲求(衣食住が満たされる・・生命的な安全)②安全欲求(戦争回避 光熱費に不安がない 社会的なインフラの整備など)この二つが壊れ始めると,そもそも承認欲求どころではなくなるという話です。バイデン大統領とトランプ大統領が接戦を繰り広げていると言われますが、先日の公開討論会を見ても明確です。バイデンでは無理だと大半のアメリカ人が思っています。アメリカでもフランスでも人間が人間である尊厳(相手を思いやる心、承認される喜び「自己実現欲求」、世界の雄であるべきアメリカそしてフランス「社会的欲求」)までを捨てて自国第一(自分第一)を国民が選択するのは、そこまで国民の大半が追い込まれているということなのです。日本でも同じことが言えます。国は空前の増収(歳入)だそうです。大企業の決算は軒並み過去最高の増益となっています。政治家が裏金を取っているのは今に始まったことではないことは周知のことであり、国民はそのようなことに怒っているのではありません。ここまで綴ったように、生理的欲求、安全欲求、ここがどんどん崩れてきているのです。EUの選挙でも極右・右派が躍進しました。同じように戦争に負けて、世界的には「自国主義」を全面に出せないドイツですら右派がEU選挙で躍進したのです。GDP世界一のアメリカ、3位のドイツ、世界の雄たるフランス(GDP世界7位)、そして日本。これほど明確に世界の範であるべき国々に住む人が疲弊感を持っているという明確なジャッジがされているのに、まるで世界は好景気であるかのような報道が繰り返されています。「何かがおかしい」そう思うのは私だけではないはずです。

 世の中には存在するのです。根っからの「自分勝手」な人たちが、そして世界中にこうした人たちの支配が拡がってしまって数百年にもなるのです。ただ、最近になり中国やインドといったそんな自分勝手な人たちに対抗する国々(人種)が現れた。そしてこうした国々に同調する国も現れ始めた。その上、自分勝手な人種が支配を続けてきた国にすら抵抗する勢力(人種)が現れ始めた(トランプはその典型)。そして世界中の圧倒的大多数の人たちが、こうしたフェイクに気づき始めた。どんな時代がやってくるのか。本当に疑問です。今朝、出社をして毎月月初めに行われる単価改定の登録用紙に承認印を押していきました。円安、物価高の影響で直近3か月では6.06円/kgの原材料費が値上がりをしています。当社が価格のイニシアティブを持つ中小・中堅企業のお客様に対しては満額を正当にお願いできているのですが、イニシアティブが持てていないお客様(こうした企業は100%上場企業様)からは次月単価の改定の通知がやってきます。その価格は最も高いところで3.5円、一番ひどいところは0.9円となっています。仕入れは6.06円上がっているのです。あなたたちは恐らくその価格で買えているのでしょう。何せ買った材料を社内で循環させているのですから。ただ、私たちはそんなわけにはいきません。そして日本企業の99%は中小企業です。そして大企業の皆さんは最高益を上げている。大きく何かがきっと動く時期がやってくると思わざるを得ません。しかし、こうした中ですら改善を重ねて収益性を確保していこうとする社員さんたち、そして日本の中小企業の仲間たち。本当にすごいと思います。それでもお仕事が頂けなければこうした改善すらできないわけで、どんな事態にあってもお仕事が頂戴できることに感謝をしながら。それでも願わくは「正々堂々」と様々なことが動き始めるように願いながら、「負けてたまるか大作戦」を展開していきたいと思います。社会は俺たちが支えているのです。頑張ろうね、みんな。

 今週も頑張っていきましょう。

社長 松原 史尚

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