7月12日(金)
経済同友会のジェンダーギャップを考える委員会の委員に就任しました。本日第1回の委員会が開催され参加してきました。明日の新聞にも掲載されるようです。委員の皆さんは、女性の経営者さん、もしくは女性社員さんが非常に多い会社、そして誰もが知る大きな会社の岐阜支社長といった方たちで、中小製造業の私はちょっと浮いた感じでした。それでも、先日の岐阜県議会の勉強会に呼ばれるなど、中小企業としては比較的先進的な企業となっているようです。委員の皆さんの中には、県議会での委員会の様子を観ておられる方が複数おられたようで、こうした課題に対する意識の高さが感じられます。
マツバラは大手の企業さんのように女性役員さんがいるとか、部長さんがいるとかそのようなレベルにはいません。ただ、将来そんな企業になり得るポテンシャルは十分にあると考えています。私は、中小企業のある意味の良さだと考えていますがマツバラの人事は今尚「年功序列」感が色濃く存在しています。その中での女性の基幹職、リーダー、サブリーダーの活躍は男性社員さんと比較しても差がないと思っています。
女性の産休や育児休暇の取得が社内で当たり前になってきたのは20年近くになると思います。最近では男性が育児休暇を取得するのも普通になってきています。基本的な考え方は、社長から新入社員さんまで「明日突然の病気などで出社できなくても、その代行者が必ず存在する。」会社にしたいという私の決意です。そして「有給休暇が自由に取れる会社になる。」「有給を取らない人が問題視される会社になる」と、先ずは男女問わず社員さんが必要な時に、休みたいときに休める会社にすると言い続けたことです。一朝一夕には進むはずはありませんが、こうした考えで進めてきた結果、今では休むことに抵抗がない会社にはなったと思っています。
こうした動きは女性の社員さんが先ずは全体をけん引してくれました。「業務引継ぎマニュアル」がどの職場にも存在しています。このマニュアルは常に改善をされていっており、毎月の改善提案の中でもその改善が報告されています。本当に見事なマニュアルが出来ていて、そのマニュアルを見れば、全くその作業を知らない私でもその業務の変わりが出来ると思うほどの出来栄えとなっています。生産現場では「多能工」を進め、「一人3役」という仕組みはマツバラの伝統でもあります。次に人財の確保です。働き方改革もあり、有給休暇を毎日5人は必ず所得している計算ですが、最近では金曜日、月曜日に取得されることが多く10人程度が取得している日もあります。また育児休暇を取得している人もいます。こうした休暇が取得できるために15名を超えて増員をしています。(瞬間的に増減しますが)13%程度を働き方改革推進のために増員しました。業務改善なども社員さんたちが進めてくれて、休みやすい職場を築いてくれていますが、15名の人財確保には約1億円の費用が掛かっています。これは瞬間的でなく、毎年かかる費用で、賃上げもしていますから時系列的に増加していきます。あまり儲けることが得意でないマツバラですが、継続して人を大切にしていく姿勢は必ず大きな差になって花開く時が来ると考えています。
実際、先週の岐阜県議会に呼ばれたり、昨年は多様な人材が活躍する働きやすい中小企業15選に中部経済産業局によって選ばれたりしました。そして今回の委員会メンバーとなったこと。こうしたダイバーシティが当たり前になり、ジェンダーギャップという言葉すら時代遅れになる時代はいつか来るように思います。有給休暇、奨学金の返済支援、リスクリング、産休や育児休暇、世の中が動き出すころには必ずマツバラは常に定着しています。人を大切にする動きは常に時代の先取りをして進める。それが私(マツバラ)の姿勢です。委員会では今期1年をかけて話し合いを繰り返し、岐阜県知事に対して提言を実施していきます。参加者の皆さんから多くを学び、提言に向けた一助となることが出来るように精進したいと思います。
今週は久しぶりの海外出張もありましたのであっという間に週末です。そして月曜日(祝日)は全社有給休暇取得促進日です。私には有給はありませんが、土曜日も日曜日も働いていることも多く、久しぶりにしっかり休んでみようと考えています。
ということで、皆さん良い週末をお過ごしください。出来れば素敵な3連休を過ごしてくださいね。
社長 松原 史尚