9月30日(月)
今週も調整日からのスタートです。9月30日今期の半分が終わろうとしています。景気の低迷は予測していたものの、予想をはるかに超える事態が起きています。そしてこの先事態は更に深刻化していくと思われます。
中小製造業は恐らく全業種で低迷していくのでしょう。全ては循環の中で生かされています。この循環が悪く悪く回っていることに気が付かされるのです。大きな資本を持つ国が、企業が、自らの生き残りだけをかけた動きが加速していることも感じます。今まで、何年も支えてきた協力企業から仕事を引き上げ内製化していくといった動きも目立つようになってきました。恐らく、多くの仲間たちが廃業に追い込まれていくのだと思います。
しかし、考えてみるとこれまで進んできた大量生産、大量消費の社会にも問題があったわけで、そのスタイルからの変化が始まることは仕方がないことだとも感じています。マツバラの中でも、これまで月に何万個も生産していた部品が数千個単位に落ち込んできたケースがいくつも見られます。こうした現象はさらに続いていくのでしょう。
このように経済が縮んでいったケースは過去に何度も経験しています。しかし、今回は過去に経験のない環境の中にます。①インフレ。普通は景気が落ちれば物価は下がるのに、景気が落ちても物価がむしろ上がっていく。物量が減った部分を値上げでカバーすることでB to C の企業は良いのですが、B to B はそれほど甘くはありません。鋳造工場は堅実な経営をされているところが多く、内部留保もしっかりしておられる会社が多いのですが、目の前が赤字化の状況で賞与をふんだんに支払う、賃上げを積極的に進めるといったことはできないわけで舵の切り方によっては多くの社員さんを失うこともなりかねません。そう大きな問題は②人財の確保です。こうした①価格転嫁のできないインフレ②人の確保への対応が出来ないことでの廃業も加速していくかもしれません。
本日株価は大きく値を下げています。先が見えない時代、せめてウクライナ戦争、パレスチナ戦争のどちらかでも終戦に向かえば変わるのかもしれません。ただ環境のせいにしているわけにはいかないのです。自責で考えた行動を開始しましょう。
下期に向けて
幸いなことに我々はティア2、もしくはティア3であるということです。これまではこのことがチャンスと思ったことは一度もありません。しかし今回はきっとこのことが幸いすると思われます。景気はまんざらでもない。このように感じるのは良いのはB to Cが出来ている企業のみで、ティア1以下B to B の企業には公平に不況の津波が押し寄せているということが間違いない事態です。つまり、私たちのお客様も困っておられるのであれば、そこにチャンスが生まれると考えるのです。
- 一層の小ロット化への対応
- インフレ時代のコスト低減の実現
- 廃業企業から溢れた商品への即時の対応
実質的にはマツバラも既に昨年対比では同一製品の受注量は約半減していると考えます。しかし、こうした小ロットへの対応、廃業企業からの即時対応により新規の受注が取り込めています。この動きを加速する行動も既に始めています。また、インフレ時代のコスト低減策も2020年度比では大きく進められています。しかし、2023年度に対し更なる改善を求めて上半期、多くのことにチャレンジをしました。しかし、損益分岐点操業度が結果として改善していません。ここにも下期に進むべき方向性があると思います。取り組みの中から反省と進むべき方向は見えてきています。そして既に行動は開始できています。
「負けてたまるか大作戦」社会に感動を呼び起こす!今こそ社会の「光」となろう!
これが今期のスローガンです。今一度、このスローガンを全社員で共有しましょう。そして、お客様の不安を一掃していくことから始める。そしてこんな時代だからこそ輝ける企業になっていけると思います。今期の方針に狂い無しです。自信を持って進んでいきましょう。明日からの後半戦、皆で自信を持ってしっかり取り組んでいきましょう。
社長 松原 史尚