「鋳造協会講演会に参加して」

「鋳造協会講演会に参加して」

10月4日(金)

 昨日からの鋳造協会の全国大会、本日は講演会に参加してきました。DXの活用方法、技術開発、カーボンニュートラル(CN)にテーマを絞りの講演会でした。

 今は大きなお金をかけて動く時ではないと確信しています。故にブログで綴るべき項目をCNに絞ってみたいと思います。大手の鋳造メーカーからCNについての報告がありました。溶解方法をキュポラから電気炉への変更したことによる効果の説明でした。どうしてもCO2排出量の計算的にはキュポラは不利になります。しかし使用している電力を造るための排出量を鑑みた時、現状で本当にマイナスに働いているのかということは常日頃疑問に思っています。ただ、いつの日には本当にCO2の排出を抑制したクリーンな電気が供給量豊富に供給できるシステムが出来た時にはマツバラも電気炉に更新する決断をしたいと思います。その時には供給コストも下がるでしょうから。現状では恐らくキュポラの方が製造コスト的にもプラスに働くはずであり、世界的な不況時の中で何故に今電気炉へシフトするのかを疑問視していましたが、その疑問を今回の講演会を拝聴することで解決することができました。それはブログに綴るのでなく、月曜日の早朝会議や朝礼で発表したいと思います。

 今回の講演会での一番の学びは売上規模的にはマツバラよりも小さい会社様での研究事例でした。発表者様とは別に最後に社長様が何故に取り組まれたのかを話されました。「協会のCN委員会からのモデルとしての取り組む企業の募集(選定)があり、それならば取り組むことで業界に役立てる」と始めたというお話でした。目玉としての取り組みは電気の使用量をセクションごとに見える化したというものでプロセスの変更による大きな投資ではありません。しかし、こうした数値を見える化したことで、取り組む人たちの意識が変わったこと、例えば小まめに電源を切る等。またプロセスごとで、小さな改善を積み上げていったこと。例えば集塵機の吸引やコンプレッサーの使用方法を生産の要因(負荷)を掴みながら少しずつ改善していったという内容。社長様は正直に「実は発表はしていないが失敗したこともある」という話も感動しました。今、中小企業が取り組む方向は正にこの方向なのでしょう。全てが上手くいくわけではないが、改善の思いを持って先ずは取り組むことです。そして小さな成功を積み上げていくこと、そして失敗は失敗としてしっかりと分析をしていくこと。失敗の原因をしっかりつかめれば、その原因の逆をいけば未来の成功につながることもあります。そして何よりも大切なことは見える化をすることです。問題の解決には問題の要因を明確にし、その要因を見える化することが一番の解決方法です。本当に多くを学ぶことができました。今回は綴りませんでしたが、DX、技術開発、全ては同じことだと思います。先ずは意識を変えることです。そしてやると決めたら具体的な方向と現状の立ち位置が常に見える仕組みを創り上げること。それが何よりも大切なのです。良い出張が出来ました。

 さあ、週末です。来週には役員会も経営会議もあります。しっかり進むべき方向を再度見直し、この大変な時代を進んでいきたいと思います。「負けてたまるか大作戦」しっかり進めていきましょう。

Have a great weekend.

社長 松原 史尚

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