「おそうじパワーアップ活動巡回」

「おそうじパワーアップ活動巡回」

10月10日(木)

 昨日のブログで綴りましたが、上半期のおそうじ活動の発表会、表彰式が来週の月曜日に開催されます。本日から日曜日まで出張になりますので、審査に向けたおそうじの巡回を昨日してきました。どの部署も真剣に取り組んでくれて、大きな進歩を見せてくれています。特に今期からは製造系の毎月の巡回にも私も参加させていただくことになりました。こうした毎月の巡回により、毎月見てきた進化も併せて評価をさせていただきました。

 今期のテーマを「快適」としました。昨年のテーマは「安全」でした。様々な場所に存在する不安全箇所、不安全箇所も慣れてくると景色化してしまいます。本当に恐ろしいことです。ということで、昨年よりヒヤリハット報告も全件目を通させていただくこととしていましたので、多くの景色化した不安全箇所を拾い出し、おそうじ活動とも併せて活動を展開してもらいました。今期もまだまだ継続してこの活動を展開してくれている部署も多く、毎月の巡回で私や事務局の皆さんが気づいた不安全箇所も指摘としてどんどん直していってもらいました。一方で、今期のテーマの「快適」は少しテーマが難しかったかもしれません。しかし、その中でも模範的な活動がありましたので紹介したいと思います。

 それは後処理の涼しい堰折り職場を目指した活動です。堰折りは粉塵も多く発生する、一言でいえばあまり環境の良い職場ではありません。その中で重筋作業が行われますから、特に夏場の作業環境は良くないものがあります。その中で昨今エアコンの効きが今一つという事態になっていました。直ぐに新品にするというのでなく、室外機を徹底的にそうじすることでエアコンの効きを善くしていったというものです。単に室外機を奇麗にするだけでなく、何故に室外機が汚れていくのかにも着目して、その周辺にまで目を向け、そうじの活動を展開しました。同じように周辺の不要物の撤去にも徹底して取り組みました。こうした活動の中から、ベアリングなどの異常にも気づき、交換する活動も起きています。こうした活動の結果、エアコンは効くようになり「涼しくなって嬉しい」という作業者の声も聴けたのも素晴らしかったですが、巡回時にも明らかに物が少なくなって見た目の快適さ(心の快適さ)も上昇しています。また、こうした活動を通して集塵機の関連、室外機関連の故障も大きく減ってくるはずです。快適さの追求から始まったそうじが進める中での汚れる原因の追究となり、その原因に対する活動がトラブルを減少させたことで生産性の向上にもつながり、故障を直す作業は非定常作業で不安全でもあり、故障しないことで安全性もましていった。今期は大きな投資も進め、この辺りの粉塵の大きな原因となるサンドクーラーの集塵機のダクトの更新も進めています。ここからの粉塵が消えたことも活動には効果的でした。約1千万円をかけた投資でしたが、この投資で砂の性質が改善され、顕著に表れた変化が主力製品の良品率の向上でした。以前の最悪期は平均80%前後であった良品率が95%を常時超えるようになりました。この効果金額は少なく見積もっても毎月150万円以上はあり、1千万円の投資は半年で回収したことになりました。ここも快適さの追求から始まった活動でした。

 恐らく、こうした活動を来期も展開していくことになると考えています。例えば、継続的に発生する粉塵がベアリングや部品の摩耗を助長していることはないでしょうか。昨今は全ての物が値上がりをして、修繕費、消耗品費の経費に占める割合が時系列的に上がっています。継続的に発生する粉塵は機械だけでなく、皆さんを不快にさせます。その根本原因を探り、対策することで「快適」を追及でき、結果的には生産性も安全性も向上していく。環境、安全に良いことは経営にも絶対に大きな効果を表すはずです。砂処理、後処理で実施したように必要な投資は必ず大きな効果を出し、皆さんの快適さも向上させていきます。

 恐らく第2クールのテーマとして砂処理が上げてくれている「砂こぼれ」への取り組みも、こうした観点で進められれば大きな成果を出してくるはずです。サンドクーラーの集塵機同様費用対効果も抜群であるはずです。資料から観るに、このテーマも「快適さの追求」を理解した良いテーマだと思います。検査係の油こぼれですが、そもそも油付けの作業を無くすといった観点で観てみてはどうでしょうか。近隣の鋳物工場では現状マツバラが実施している油付けの作業を完全になくした会社があります。きっとマツバラも出来るはずです。一気には無理でも一歩一歩進めていく過程で徐々に快適さは膨らんでいくはずです。

 このブログを参考にして、おそうじ活動が更に進化していくことを期待しています。繰り返しですが、本当にどの職場も大きな進歩を示してくれていました。その上で、更なる高みを目指して綴ってみました。皆さんには、感謝以上の言葉は見つかりませんが、心から感謝をしたいと思います。

社長 松原 史尚

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