11月13日(水)
今朝の中日新聞にトランプ次期大統領が「脱EV」をするというニュースが一面を飾っていました。その上で日本の自動車メーカーが恐々としていると。本当にそうでしょうか。見出しの「脱EV」をトランプ大統領が進めるというのは本人が話しているわけですから間違いないのでしょうが、そこから発信される今後の予測については少し違うと感じます。トランプさんは実業家でもあります。それも一代で大きな成果を残した実業家です。その過程では何度もピンチもあったことは間違いないでしょう。政治家と異なり、実業家は失敗したら自身は当然として、家族、そして社員さん含め身近な人をどん底に陥れることとなるのは当然のことです。従って、絶対にそうならないためのスキル(考え方)を持っているからこそ現状がるのだと思います。人の考え方は簡単に変わるものではありません。従って、政治家になろうがこれまでと同じように全てを進めていくのだと思います。世界中で与党が政権を失っています。普通は現職の方が政治パワーを活かせるわけですから強いのが当然です。その現職(与党)が世界で全て負けているということは、それだけ世界の国民が疲弊しているということの表れです。そしてアメリカも当初の予想を覆して圧倒的な大差で野党が勝利しています。つまりはアメリカもメディアで流される事態とは異なり多くの国民が疲弊しているということです。
では如何に現状を打破するのか。実業家としてのトランプ氏は知っているはずです。弱っている時は長所進展であるということを。つまりは強みを活かすということです。アメリカにとっての一番の強みは世界最大の産油国であるということです。トランプ政権下ではアメリカの石油の自給率は100%でしたが、バイデン政権に代わりベネズエラからの輸入を再開しています。そこが不況の始まりです。故に、この石油を有効活用する、元に戻す(自給率100%)。電気自動車のためのインフラを整備するよりも、今あるガソリンを活用する方が断然に得策です。ハイブリットは日本のお家芸です。むしろ日本には絶対に追い風になるはずです。アメリカの相手は中国(EV)です。そこと戦うのでなく、同盟国である日本との協調を強化するのです。トランプ返り咲きの一翼を担ったのはミシガン、オハイオ、ウィスコンシン、インディアナといった自動車産業が盛んな場所です。そしてテキサス(産油)地です。ここを先ず豊かにする。そして全米に広がるシェールの産業の復活は各州の経済を豊かにします。そして、現状(困窮)の真の原因は何か、何故にベネズエラの石油を買わなければならないのか。「戦争」です。その戦争を止める。ガソリンを輸入するにはドル高が良く、戦争で都合の良い国を支援するにもドル高が良いのです。恐らく、目の前にあるのはいくつかのフェイク。きっと遠からずドル安に進でしょう。しかし、急速な変化は良くありません。先ずは、日本などの同盟国に配慮してくるはずです。アメリカを強くするために。ハイブリット技術など必要なものを完全に共有(取り上げた)上でドル安へと導いていくでしょう。そう、シェールガス、オイルの技術を取り上げたように。こうすることで、最大の貢献者であるイーロンマスク氏率いるテスラ―の一人勝ち状態も造れる。トランプは天才です。
私自身も大きな決断をしました。1月1日で会長になります。(11月度の取締役会で承認済み)それは決して経営から去るということではなく「長所進展」の考え方です。社長は弟に後継を譲ります。大変な時代の舵取りですから、もちろんしっかりと支援します。しかし、十分広和新社長で会社は発展を継続していくことができます。むしろ新たな発想で、大きく伸びると信じています。しかし今はこの難局を乗り切る必要があります。それには長所進展法だと考えたのです。バブル崩壊期には忠康社長を、リーマンショック時には光好を絶対的に支えたのは鋳造部です。製造業です、全ての根幹は現場にあります。そこを強くできる力こそ、私の最大の武器です。時代も大きく進んでいます、人もたくさん育っています。現場に集中して、今ある力(ポテンシャル含めて)を最大限に活かせるためのサポートに全力で当たることにしようと思います。この時代には広和社長を支えて、過去二人の社長を支えて難局を乗り越えたように、今回もしっかり乗り越えようと思います。昨日のブログで綴ったように、時代の流れもあります。当社における過去に一度だけあった大きなピンチは忠康社長から光好社長への交替のタイミングが遅かったことに私は真の原因があったと今でも思っています。故に、今のタイミングを最良と捉えて実行することにしました。
このブログは社員さんへの私の思いを伝えるツールですから、12月をもって終わることにしようと考えています。社長の手紙も会長になっては綴りません。指揮命令系統が2本存在するのは良いことではありません。故に12月の手紙と最後のブログはしっかり時間をかけて綴りたいと考えています。皆さん、しっかり新社長を応援してください。私も支える側に回り懸命に支援しますのです。何卒、よろしくお願いいたします。
社長 松原 史尚