12月24日(火)
メリークリスマス、クリスマスイブですね。本当に一年が早く過ぎていきます。今週は月曜日から水曜日が操業日で年末工事やメンテナンスのやり易さも考慮し木曜日・金曜日が生産調整日です。年末にはこうした調整日には有給申請をして少し早く帰省をする人もいるようです。ちょっとだけ話が外れますが、海外はじめ遠方の県からマツバラで働いてくれている社員さんがいます。いつもは会えない家族に会える機会を少しでも長く、そして少しでも安く過ごせるように年に数回ある大型連休の中で毎回でなく一度だけ連休の少し前から、連休が明けて少しだけ長く休みを取る人たちがいます。原則仲間の理解が得られればどんな休み方をしても良い、どんな働き方をしても良いのがマツバラ流ですから、こうした休み方も大丈夫なのです。ただ、社会的には認めてくれる会社って少ないのではないでしょうかね。何よりも受け入れてくれる仲間がいてくれることって素敵だと思います。さて、話は戻りまして、少し早くに連休に入る人たちもいますから少し早くに給与明細に入れる社員さんとご家族への手紙を綴りました。
歴代の社長から受け継いできた社長の手紙のバトンを新社長につなぎますからこれが最後の手紙となります。そんな最後の手紙は15年のお礼を綴りたかったのですが、冒頭はありがとうございましたとスタートしたのですが如何に15年が大変であったかを愚痴ってしまいました。詳細は書きませんでしたが、リーマンショックから始まり尖閣問題、タイの洪水、こうした背景によるお客様の海外シフト、東日本大震災、アベノミクス(日本経済には順風も原材料費の暴騰で鋳造業には逆風でした)コロナショック、円安による材料高、物価高そして度重なる戦争による経済低迷、社長の徳のなさかもしれませんがただの一度も順風であった時はなかったと感じています。しかし、その中で社員さんたちの頑張りで多くの改善を重ね経営を続けてくることが出来ました。損益分岐点操業度は最悪期120%から65%にまで下げることが出来ています。大きな改善が出来ています。昨今の戦争による世界的な産業の落ち込みは鋳造業全体を縮小させています。しかし終わらない戦争はないわけで、いつか正常に経済が動き始めたときには鋳造業がボトルネックになることは間違いなく、そしてその時代は遠くない未来であることを伝えました。つまり遠くない近未来にマツバラは輝くのだと。
今回の賞与は物価高の影響を色濃く受け始めた2022年よりは高いものの、昨対では僅かにダウンとなる支給でした。ここも素直に詫びました。戦時下という時代は例外なくインフレと賃金安が起きています。しかし、こうした時代背景のせいにしていては愚痴しか出ません。これまでどんな時も話してきたように「自責で考え行動する」。時代背景すら自らの責任と捉えて工夫・改善をすることで豊かな生活は送れるというアドバイスもさせていただきました。私は「自分のことは自分でする」を結婚以来していますから、全て自炊をしています。そんな私は、買い物は夕方にしか行きません。そしてその時間に安くなっているものを仕入れて食事をとります。安くなっているものが無ければ、安かった時に仕入れた冷凍した食材を使用したりもしています。多分、近所のスーパーは私の正体((株)マツバラの社長である)ことは知っていますから、社長がそんな暮らしをしていることを不思議がっているか、お金はそれほどありませんが「金持ち程ケチ」と思われているかもしれません。そうかもしれませんが、こうしてケチったお金は子どもたちに使っています。特に一番上で音楽をやっている娘にはお金がかかります。覚悟を決めて来年からは自立すると宣言し、扶養も外れこれまでの半分の家賃のアパートに引っ越すようです。上手く自立できることを期待しています。来年、同じく一番下の娘が大学生活最後の年を京都で迎えます。この辺りが片付くと、少しは楽になるかと思いながらも、この先は親孝行をしたいとも考えていて行動は変わらないかもしれません。
さておき、そんなこんなで最後の手紙も意味不明なものになってしまいました。今日は少し時間もありましたので過去の手紙をいくつかランダムに読み返しました。書いてある内容が経営の好調さを語っていることは殆どありませんでした。ただ、どんなに辛い事故や事件があった時でも隠すことなく正直に全てを綴っていたと感じました。その上で何故起きてしまったかを考え、場合によっては正直に詫び、如何に未来に向けて改善していくかの決意を綴っていたと感じました。もちろん嬉しいこともたくさんありました。社員さんの成長や大きな改善が実現できたこと。今、本当に実感するのはとてつもなく大きなポテンシャルのある会社が出来たということ、ここを綴ることは多くの社外の人たちも観ているブログなので避けますが、手紙の中には綴りました。社員さんにはしっかり見てもらえたらと思います。
マツバラは絶対に大丈夫、良い会社になりました。恐らく1月から3月までは今以上の逆風が吹き始めるでしょうが夏も近づくころには大きなフォローの風が吹き始めるはずです。今、旅行委員の皆さんが春の旅行の計画をしてくれています。きっとこの旅行の頃には笑いが止まらなくなるような経営が出来ていると信じています。明日は今年最後の操業です。終わり良ければ総て良し。最後まで気を抜くことなく頑張りましょうね。
社長 松原 史尚