「安全祈願祭」

「安全祈願祭」

12月5日(月)

 毎月5日は安全祈願祭、本日も神社の前に集まって安全を祈願しました。神社の前に集まりますが、お祈りする神様はそれぞれの皆さんが信じている神様に安全の祈願をしていただけるようにお勧めしています。最近は、外国出身の社員さんも増えてきました、今後一層それぞれの神様にお願いすることをお知らせする必要があると感じています。今日は、月曜日ということでいつもより生産開始時間が1時間遅い日なので、生産に直接かかわる皆さんにもお願いし、ほぼ全員で祈願祭をすることが出来ました。

 大切なことは、何故するかということ。それぞれの神様に祈願すると同時に自身の安全だけでなく、仲間の身を守ること、そのためにお互いが気遣うこと、そうした決意を新たにしていただくために祈願祭をしています。

 今月は祈願祭の前操業日、先週の金曜日に労働災害が起きました。溶けた鉄が流れていく湯道(ブドウでいえば実に栄養を送る房)と製品を取り離す作業をしている時(ハンマーで房をたたいて製品と分ける。製品をたたくと不良品になってしまうので非常に大切な作業です)、房でなく自身の手をたたいてしまい指先が裂傷したという怪我が起きました。房でなくて手をたたいてしまったというミスを問題視するのでなく、手をたたくに至った真の原因を追究していくことが大切です。また、日ごろの作業に慣れてしまうのでなく、やり辛い作業や肉体的にも苦痛を伴う作業を常に顕在化する。その上で、顕在化された問題点を解決していく意識を持つことが重要である。そして、そのためにもやり辛い作業、苦痛な作業を実際に作業する一人ひとりが打ち上げていくことが重要なのだということをお話しさせていただきました。

 とはいえ、こうした作業を実際に打ち上げることはなかなか勇気がいることです。また新しく入ってきた人からすると、まだ慣れていないから、自分の力量不足と不安全な作業を納得してしまうこともあるかもしれません。そのため、マツバラでは「ヒヤリハット報告書」という形を取っており、この報告書を絶対に1件/3ヶ月提出しなければならない仕組みにしています。この報告書の提出は義務であり、提出しなければ人事考課に影響するという仕組みにしています。つまりは、安全衛生に対し違和感がない人であっても、無理にでも探して打ち上げなければならないという仕組みです。そこまで徹底して考えても事故は起こります。それ故に、それぞれの社員さんがより一層、高い意識を持って、不安全箇所、不安全行動を無くしていく行動や考え方が必要なのです。今回の安全祈願祭ではこうしたお話をさせていただきました。今回も痛い思いをした社員さんがいます。そして、何故起きたかといえば、以前より製品が房から離れ辛い形状になっていたということを多くの人たちが認識していたのに手が打てていなかったという現実がありました。二度とこうした事故が起きないように、今回のことを機会に、普段から感じている不安全箇所、不安全行動、違和感さえも顕在化する事、特に今月は「ヒヤリハット報告書」の提出締め切り月でもありますから、今回の教訓をしっかり活かすようにしていって欲しいと感じています。

 どんなに小さい労働災害でも絶対にあってはいけません。今日も良い日でしたとは言いませんが、この事例が未来の「無事」になっていくことを祈願する日となりました。

社長 松原 史尚

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