「だから鋳物づくりは面白い」

「だから鋳物づくりは面白い」

12月14日(水)

 12月に入って燃料の使用比率が上がっている。比率でいうと既に8%程度上がっている。社長としては、この数字は容認できるものではありません。新たな設備が稼働し生産性は向上してきました、生産量は落ちていないのですが、燃料の使用量が10月以降徐々に増えてきているのです。旧設備の時には全く逆の現象が起きていました。冬が近づくと徐々に燃料費が下がっていく。それは空気中の湿度によると考えられるのですが、新たな設備、特に除湿器の性能が極めて良くなっており、夏であってもほぼ冬と同じレベルに除湿した風が溶鉱炉(キュポラ)の中に入れられるようになったためです。故に生産性は向上したのですが。常時同じ湿度の風が入れられるので、冬になり気温が下がってくると外気温度の低下による影響を受けているのではないかというのが、技術陣の予想です。こうした予想が出来ることが本当に面白いことです、過去の経験も全くあてにならないのです。積み上げてきた知識とは全く逆のことが目の前で起きてくる。鋳物づくりにはこうしたことが山ほどあるのです。起きている不具合は全く同じような症状なのに、ある時はある材料を増やすことでその症状が治まるが、ある時には減らすことでその症状が治まるといったことが起きる。そこを明確に予想し、対策を考案して改善を進めていくことが必要になります。  

 今回の件も既に改善策が打たれており、本日の会議では改善傾向にあるという報告がありました。そして、その会議内容は瞬時に現場のミーティングで関係者全員にまで掌握されていく。加えて、その対策結果はその日のうちに抜き取り検査で効果の有無が判断されていく。その結果をもとに更なるPDCAが回されていきます。  

 昨日のブログにも書きましたが、組織力、改善力、情報収集能力、全てが信じられないほど急激に進化、成長している。故に、生産性も品質も着実に向上している。鋳物づくりは面白い、そしてマツバラの改善力は凄い。今日もハッピーな一日になりました。皆さん、ありがとうね。

社長 松原 史尚

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