12月23日(金)
本日は今年最後の生産日です。昨年から始まった大型設備投資による数々の設備投資、皆予想以上に動いてくれて本当にありがたいことですが、それでも微調整や機能追加等をすることで更なる活躍が望めるということで、少し早めに操業を終了し、この年末年始をかけて一斉に行います。
写真にもありますマイナス38という数字、これは時間当たりの材料投入回数が計画からどれくらい遅れているかを表示するものなのですが、操業開始(出湯)と同時に「1」を刻み始め、投入が終了するとそれ以上数字が上がりません。溶解工程は、投入停止後即操業停止ではありません。最後に投入した材料が溶けきり、その溶けきった溶湯を無事に型に流し込んで終了になります。そして、その次の日に向けた生産が始まります。そこから、次の「1」を刻み始めるまで刻々とマイナスを刻んでいきますから当然朝の出湯時にはマイナスになっているのです。この数字、5年前には53~55でした。昨年末には45前後でした。そして、今朝は「38」を刻んでいます。この数字こそが成長の証です。1チャージ当たりの投入量は約950キロ、その製品歩留まりは5年前には50%、現在では54%であり、平均16チャージ増えているということは日当たり14t生産量が増えているということになります。この数字こそが、マツバラ成長の証です。以前であれば、本日で操業を止めることは出来なかったのだと思います。同じ年末工事をするのであれば、その準備のために毎週休日(土曜)操業を実施して、それでも間に合わず年末年始で体は休められると明後日日曜日まで操業し、十分な工事期間が取れないために誰かが正月1日まで出勤をして対応しなければ実施できないことだったと思います。しかし、今は大きな準備もなく毎週土曜、日曜も確実に操業を停止し、誰も31日、1日、2日は出勤することなく工事が進んでいく。これは身体的な労力だけでなく、コストの上でも大きな差になります。循環が良くなるとはまさしくこういうことなのだと思います。ちなみに、数字の下の皆さんはこのような生産性を構築するための仕組みを考えてくれた工学博士たち(両脇)と、その実施結果を検証してくれるスタッフ(中央)です。本当によく頑張ってくれました。
こうした善の循環は全体の動きも変えます。一昨年、新年の初出湯でトラブりました。結果としては、無事に主湯出来たのですが、トラブル時の段取りが良くないので、トラブルが起きてからも動きがバタバタで、担当者が走り回っていました。しかし、現在では万全な作業準備に加えて万が一のトラブルに備えた動線までが完璧にされています。更に、今年は万が一のトラブルすら起こさせない方法も発見され要領書にまで落とし込むことが出来ました。(この年末工事の調整日を活用してその要領書を用いた訓練もするようです)なんて動きが軽やかなのでしょう、微塵の心配もありません。この一年の急成長に心の底から感謝しています。
こうした進化は人の気持ちも変えます。今日は最後の出湯日、毎年初湯には多くの人が集まり1年の安全祈願と商売繁盛を願いますが、最終日に今年の初湯以上の人が勤務時間前(溶解作業者は勤務時間です。職場により時差出勤をしています)だというのに溶解場に集まり、出湯作業を見守っていました。祈願するより感謝する姿勢の表れだと思います。素晴らしいことです。その中には、最近入ってこられた新入社員さんたちの姿も見られました。まだこうした作業は目にすることはなかったと思いますが、上司たちがこうした人にも声をかけて本年度最終の出湯を見学に来られていました。
こんな話を今朝の朝礼(本年度の終礼)でも話させていただきました。まさに「ブラボー」この言葉で本年度の終礼を閉じさせていただきました。本当に素晴らしく、幸せな一年を過ごさせていただきました。今年もハッピーでした。
社長 松原 史尚