1月23日(月)
1日遅れになりますが週末に国境なき奉仕団の理事会・総会が開かれました。国境なき奉仕団は、国際協力・ボランティア活動の研究を行うとともに、国内外に対する支援事業を通じ、人類愛に基づく奉仕の精神を育み、世界の平和と人権の尊重に寄与することを目的として活動をしています。
(公社)日本青年会議所(JCI日本)もしくは各地青年会議所で上記目的に則した活動を行った人たちが世代を超えて国境なき奉仕団に所属しています。
私は、2004年日本青年会議所国境なき奉仕支援委員会委員長としてこの活動に参画しました。2004年にはフィリピンスモーキーマウンテンでの活動を行いました。この地域の出身者で構成された民族舞踊も応援し日本各地での公演活動の支援もさせていただきました。今では当たり前の言葉になってきましたが、「フェアトレード」の概念を持って、フィリピンの農村とマニラの消費者を直接つなぎ少しでも農村の人たちの可処分所得が増える活動にも関わりました。具体的には、ノートパソコンを12台提供し、スモーキーマウンテンの中にある教会が仲介となって活動を進めてもらいました。こうした地域で育った子供たちがパソコンやインターネットに触れながらこうした活動を行うことで、職業能力の向上も目指しました。また、青年会議所の医療部会の協力で歯科検診やフッ素コーティングも行いました。
その他にも多くの活動が行われていますが、私の最も印象に残る活動としては2007年インドネシアにおけるジョグジャカルタ地震の支援活動が上げられます。小さなNGOですから、あまり大きな支援活動は出来ませんし予算も限られています。その中で如何に効率的で効果的な活動を行うかが我々の研究テーマでもあります。この折にはジョグジャカルタ青年会議所の協力を得て支援活動を進めました。現地の主要産業は甕などを生産する窯業でしたが、地震によりろくろが壊れてしまい作業をすることが出来ないということでした。国などの大きな支援を待っている間に生活費はどんどんなくなっていきます。そこに速やかにろくろの提供が出来たことで、日々の生活を支えることが出来ました。ろくろはそれほど高いものではなく、緊急支援として1000台を提供しました。当時の費用で150万円程度だったと思います。この活動は、私たちが目指すまさに本質のような活動であったと思います。
前日から京都に集合し、こうした思い出話を語り合いながら1年をスタートする。そして年々JCメンバーである若い人たちが参画し、新たなメンバーが増えていく。そして理事会、総会と真剣に国際貢献のあり方について議論します。
当社が今、地球環境等も考慮したモノづくりが展開でき、大きな時代の流れを見間違うことなく存続してきたのもこの場所での学びが大きな支えになっています。今回も多くを学ばせていただきました。ありがとうございました。
社長 松原 史尚