3月24日(金)
何度書き直したことか、24日金曜日のブログがどうしても書けなかったのです。何度も何度も書き直し、今、月曜日の朝に24日のブログを書いています。朝起きた瞬間からぽっかり胸に穴が開いている感じがしました。前日、時折ブログで紹介する「相棒」のお母様が他界されました。誰が何を言おうがこの世の中で母以上に感謝をしなければならない存在は「絶対にない」。私はそう思っています。母が私のために受けてくれた苦しみは私が母の胎内に宿った瞬間から始まっています。お腹の中にいる間、悪阻や私を気遣うための制限がついてまとい、そして産んでくれる時には我々男では想像が出来ない苦しみを伴ったはずです。その後、生まれてきても「怪我はしないか?」「病はしないか」「病にかかれば治るまで気遣ってくれて」、特に私はあまり出来のよい子ではなかったから絶対に母には苦労を掛けた。おむつの世話や授乳、汚れた洋服の洗濯、拾い出したら一生かかっても書ききれないほどの恩がある。数え年では来年還暦を迎える年になっても今尚私を気遣って心配してくれる。幸いに私の母はまだ元気にしていてくれるが、いつか私にも母を亡くすときは必ずやってくる。いつか相棒と母に話したことがある。相棒はことのほか、母に対する思いが強かった。そんなこんなもあり、共感からかこの日は朝からぽっかり心に穴が開いたような寂しい思いでいっぱいでした。
そして、さらに追い打ちをかける出来事が続きます。ある人の住所が知りたくて今年の年賀状を掘り起こしていましたら、1月には気づかなかった「寒中見舞い」が目に入りました。始めて青年会議所で岐阜ブロックに出向した時の上司に当たる副会長が昨年の5月に他界しておられたことをこの寒中見舞いで初めて知りました。入会した年の予定者で初めての幹事という役職での出向のため副会長には大変優しく色々なことを教えてもらいました。やさしい笑顔が今でも脳裏から離れません。とても寂しい気持ちになりました。心からご冥福をお祈りします。もう一度一緒に飲みたかったです。
2月の経営数字があまり良くありませんでした。設備の不具合や生産性の低下等色々の原因があったのですが、更に核心的な理由が見えてきました。昨年導入した新規設備の機能が高すぎて(良すぎて)過剰に燃料を消費してしまう、またそれにより高価な材料をたくさん使用してしまうという2重の無駄使いが起きて大変な費用流出をしていたことが判ってきたのです。その確信を得るためのトライアルを先週になって始めていたのですが、やはり想像した通りで良い結果が出てきました。それに伴い良品率も向上し始めています。製造関連の皆さんが本当によく頑張ってくれて流石の対応力であった半面、何故にこのようなことが起きたのか、もっと早く対処できれば12月も1月も2月ももっと良い数字が出せたのにと怒りに近いものがこみ上げてきます。そして、起きてしまった真の原因は私の出した方針にあったのです。職場の人たちは素直に私の進みたい方向に進んでいてくれただけで何の落ち度もなく、むしろ方針に沿って完璧な活動を展開してくれていたのです。自分自身へのいかりと収益を上げられるところであげられなかった悔しさがこみ上げてきました。
そして、本日は製造元気プロジェクトの日でもありました。せっかくの機会ですが、相棒はお母様の通夜のために出席できません。また、もう一人の参加予定者も事情が有って完全に参加できなくなりました。この事情も私にとっては心痛い内容でした。そこで、残った鋳造部長と私で「係長業務の負担軽減」から始まり、部長の悩み事に対する相談相手になりました。本当に多くの心配事を抱えてたくさんの部下をまとめて成果を残してくれています。特に今年度の目標に対する成果は素晴らしいもので自信をもって良いものなのですが、まだまだ課題があることも判ってきました。それでも良い方向に進みそうな予感がありワクワクしました。
午後からはマツバラ元気プロジェクトとなりました。ここではいよいよ新年度にキックオフする「あいさつ運動」についての進め方をディスカッションしていきましたが、その前のアイスブレークでメンバーが提出してくれたポスターに非常に感動しました。私は、先ずは4月3日にキックオフします。特別なことをするのでなく、「今期からあいさつ溢れる会社にしていきます。みなさん協力してください。」このようにスタートしていきます。そして、走りながら考えていけばよいでしょう。一人またひとりと仲間が増えていけばよいと思います。この程度に考えていたのですが、既にポスターまで考案してくれて、しかもとっても素敵なポスターであり、本当に嬉しくなりました。そして、その後のディスカッションの中でも、私の先ずは「宣言」をして「走りながら考える」というレベルをはるかに超えて既に動き始めていることに驚きと感動を覚えました。ただ、その活動宣言をする相棒が多分3日まで出てこられないであろうことから出社早々ではなく1週後の10日に詳細説明を全社に向かってするということになりました。3日は操業日、加えて安全祈願祭も重なっていますし、10日は生産調整日であり説明時間もしっかり確保出来るので、そちらの方が良いと私も思いました。
そして夕方になり相棒のお母様のお通夜に参列してまいりました。非常に気丈にしていて、前述現在進めているトライアルについて良い報告が聞けていることを嬉しく思うと話してくれるなど、こんな時でも会社のことを考えてくれていることに本当に嬉しくなりました。それでも通夜の最後になり思い出の映像が流れるとやはり涙が溢れていました。当然のことで、私も胸が熱くなりました。心からのご冥福をお祈りいたします。
このように本日はあまりにも多くのことがありました。いつもであれば、その一つの内容でもブログには十分なほどに。「寂しさ」「悲しみ」「自信への怒り」「貪欲」「感動」「喜び」様々な感情が交錯して、全く内容がまとまらない結果となってしまったのです。消しては書き、消しては書き、繰り返して目に留まったのがこのポスターです。「ありがとう」感謝の心を忘れずに!です。そしてやっとのことで気持ちがまとまりました。他界された相棒のお母様のことも先輩のことも悲しくて寂しいけれども心からの感謝をしよう。失った過去は変えられないけれど、未来は変えられる。この時期に気づけたことに感謝し、最高のパフォーマンスを成し遂げてくれたみんなに感謝をしよう。こんな大変な時でも会社のことを考えてくれる相棒に感謝をしよう。負担軽減が喫緊の課題になるほど頑張ってくれている係長さんに感謝しよう。その係長さんたちをけん引してくれている鋳造部長に感謝しよう。そして、何よりそこに気づかせてくれたこのポスターと作成してくれた人に感謝しよう。様々な感情に流される前に、生きていること、生かされていることを有難い、当たり前でないことであると理解し感謝する。そう思った瞬間に焼きそばのように絡まった心はすっきりとしました。週末、そして月曜日の朝まで悩みましたが、やっと金曜日のブログを書き上げることが出来ました。
みなさんいつも本当に有難う。常にありがとうの頃で全てに向き合うこと、それが大切なのだと感じさせられました。今週も始まってしまいました、先ずは今日一日を感謝の心でしっかり進んでいきたいと思います。
社長 松原 史尚