4月12日(水)
今日は岐阜県鋳物工業組合と社内二つの安全衛生環境委員会に出席しました。
組合のほうでは昨年の委員会からこれまでに起きた労働災害の事例を発表し、その対策内容についての発表会をしました。昼からは岐阜同局の労働衛生専門官の方からの講演をお聞きし、特に過去10年間に鋳造工場で起きた労働災害の事例を中心にお話をいただけました。
近年の特徴として、外国人の実習生の事故が多く発生していること、また職場に配属されて3年未満、特に1年未満の労災の発生が非常に多いことがあると教えていただきました。外国人の方は、「何でも「わかりました」と答えないと、帰国させられてしまう」と派遣元が教えるケースもあり、分かっていなくても「わかりました」と答えるケースが多いと事故後の調査から判明しているとのことでした。したがって、理解できていないことは「わからない」と言える雰囲気、そして「何故」それをしなければならないかをしっかり教え、教えた内容を自身の口で言ってもらう、特に何故それをしなければならないかまで言うことが出来て始めて教育を修了すると良いという話でした。このことは外国人に限らず、日本人においても同じことが言えると思います。昨日の新聞発表で、外国人実習生の制度が来年の秋ごろに変わり、実習生も「転職」が出来るようにしていくという内容が示されていました。このような教育体制を今からしっかりと造り上げること、先ずは「わかりません」が言える風土を今一度確実にしていきたいと考えています。
社内の安全衛生委員会ではこうした話を進めると同時に、いただいた過去10年間の鋳物工場での災害事例から学べることを皆で共有することが出来ました。また、毎月実施してくれているパトロール報告と今回組合で学んだ災害事例(転倒)に酷似している危険個所があり、時間を待つことなく即座に対策していくことをお願いしました。工事業者さんの手配など本日行動しても対応できないことが予想されます、完全な対策のための計画を立案すること、その上で先ずはその場所を目立つようにする注意喚起を実施すること、転倒しても大きな事故にならないように周辺の危険物を除去するなど、完全な対策が出来るまで細心の注意を払って事故を絶対に起こさないようにすることにしました。とても良い機会になりました。
言い辛いこともたくさんあったと思いますが、労災情報すら共有できる鋳物組合の仲間たちにはいつも本当に感謝しています。「有難うございます」
社長 松原 史尚