「お客様から特別功労賞を頂戴しました」

「お客様から特別功労賞を頂戴しました」

5月19日(金)

 お客さまの調達方針説明会に参加してきました。自動車産業のお客様ですが半導体の生産に目途が立ち秋以降後半は生産量が復調するとのお話でした。一方で長期的にはハイブリッド、EVへの加速は進む方向で変化へ柔軟な対応能力の強化が重要であると感じました。また、カーボンニュートラル、2024年度に始まる物流業界の働き方改革への改善の依頼、またこうした改善事例を積極的に打ち上げていただきたいとの話がございました。しっかりと対応していきます。

 今日のブログの主題はここではありません。(後にも触れますが大変方針説明会は重要です)この方針説明会の中でマツバラが特別功労賞を頂戴できたという、ありがたいことが本日のブログの内容です。私は、この賞を大変な誉と感じています。特別功労賞がいただけた趣旨は、お客様の工場新設に伴いお客様が社内生産をしておられた製品をマツバラで受注し新工場の立ち上げの協力への貢献が大きかったという事でした。「お客様の【困った】を解決する」がマツバラの営業方針ですから当然のことですが、このことは簡単なことではありませんでした。約100点に及ぶ製品の移管準備、その多くが小ロット製品であったということです。以前のマツバラであればできることではありませんでした。小物鋳物の量産工場のスタイルを小ロット多品種対応工場へ進化させることが出来ていたからこの移管をスムーズに進めることができたのです。そのために多くの改善を進めました、溶湯を送る配湯システムの改善、その改善の完成がほぼ見えた時点でその生産のメインとなる縦型の造型機も入れ替えました。このお客様に限らず様々な製品への対応ができるように横型の造型機も入れ替えました。造型工程は最も重要な鋳物づくりの工程の一つであり、その変更に要する工程変更も大変な精進が必要でした。こうした様々な、社員さん一人ひとりの精進によって成し遂げた「小ロット多品種への対応」、その結果が今回のお客様からの特別功労賞につながっています。ゆえに私は今回の表彰を大きな誉れと感じているのです。表彰はいただけていなくても、多くのお客様の小ロット多品種への「困った」にたくさん対応することが出来ました。お客様に「ありがとう」と言っていただけるモノづくりをする。その姿勢が結果となった今回の受賞を本当にうれしく思います。社員の皆さん、ありがとうございます。そしておめでとうございます。

 さて、方針説明会が重要だとお話したのは「小ロット多品種への対応」この改善も10年~15年前の方針説明会にあったからです。この時期のお客様の方針発表会でよく発信されたこと、そのキーワードは「共通化」と「多様化」という内容でした。多くの部品を共通化しロットを増やしていくことでコスト低減を図っていくこと。その反動で生じる、補修パーツなどの小ロット化製品、また高付加価値な限定品への対応となる小ロット製品、この方向性を「多様化」と称し、その対応への協力でした。共通化への対応は大きな設備投資を必要とし、また景気動向から受ける影響も大きく、我々のような規模の会社が選択する方向性ではないと判断し、「多様化」への道を選択しました。スタート当時は容易に進められることではありませんでしたが、多くの時間がこの改善を完成させてくれました。小ロットへの型の対応、前述、工程変更、生産システム、設備投資、その一つ一つの改善に社員さんたちの努力が詰まっています。そして、何よりも進化したことは社員さん一人ひとりの心だと感じています。先日、こんなことがありました。ある大手の農機具メーカーさんからの打診でした。年間5個しか必要とされない部品です。年間5個、この数字は問題ではありません。当社が完成させたシステム上、全く問題となる数字ではありません。この製品への対応の課題は、製品のサイズが大き過ぎて当社のマツバラの生産ラインでは製造できないということにありました。そのために一度はお断りをさせていただいたのですが、お客様がどこを探してもこの製品の対応ができる会社がなかったということで再び当社への依頼があったのです。こうした背景でのマツバラの社員さんたちの対応こそが、私が申し上げる社員さんの心が進化したという所以です。皆で、衆知を集め、協力企業様の力を借りて、この「年間5個」に対応していくソリューションを見つけ出してくれました。本当にうれしく思います。そして、私(社長)はこの決断に一つも関わっていません。社員さん一人ひとりの判断によって完成させることができた。つまり、こうした対応が社内でルーティーン化するまで定着したということです。お客様にどこまでこの進化と情熱が伝わっているかはわかりませんが、皆さんの心の姿勢は必ず世界のモノづくりを支えています。本当にありがとう。

 そして今、今回の方針発表であった「カーボンニュートラル」「2024年物流業界の働き方改革」への対応。こうしたお困りは、今回表彰をしていただけたお客様に限った課題ではありません。すべてのお客様が直面されていく課題です。10年以上前に誓った「多様化」への対応、同じくこうした社会的な課題に確固たる解決策を示していく企業であり続けたいと感じています。そして、マツバラは既にその具体的な対応策を完成させ、お客様に提案を始めています。社会の、そしてお客様の「困った」をこの先も喜んで解決していきましょう。今から、容易に想像できることです。数年後、こうした対応への表彰で再び特別功労賞を頂戴できるに違いありません。今日は本当に素敵な一日になりました。社員の皆さん、皆さんを代表して表彰を受けてきました。ありがとうございました。

 さあ、週末です。素敵な週末をお過ごしください。

社長 松原 史尚

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