「GIFA 1日目」

「GIFA 1日目」

6月15日(木)

 足が棒になっています。午前10時にバスで、会場に到着しました。そこから17時20分の集合時間まで7時間以上会場を歩き回りました。一通り回れた気がしますが、明日もう一日ありますので、今一度回ると違う景色が見えるかもしれないと感じていますが、先ずは今日感じたことを報告しようと思います。団長として、10月の全国大会にて発表の機会を頂戴していますので、自社の分野だけでなく、全てのブースを見学して回りました。

 前回の参加時と比較して、実際の大きな機械が動いているブースがかなり減ったように感じました。大きなスクリーンで実際の生産シーンを映している企業が大半に思えました。また、日本からの出展企業が非常に少なくなったように感じます。「がんばろう日本」です。

 出展の特徴として、機械の性能を示すとともに、品質の向上に向けて、生産条件の変化を情報として確実に認識させ、そのデータを数多く取得し、どのような条件の時に良品率が高いか、どのような条件の時に不良率が高くなるかを導き出し、より良品率が高い生産条件を導き出し、生産に活かしていくシステムが組み込まれた製品の紹介が多かったように感じます。「生産」、「データ収集」「分析」「改良」、そして「生産」と継続的な改善が出来る仕組みが組み込まれた設備が全分野で増えていると感じました。つまり、職人によるカンコツから自動化への流れ、職人でなく、誰でも出来るシステム(設備)であるという紹介も多いように感じました。したがって、異常時のトラブル処理がネットなどを通じて24時間体制でメーカーによって行われる仕組みをPRする会社も多く感じました。また、方案をくみ上げるソフト開発の会社のブースが巨大化しており、スタッフには中国、日本、韓国、インド等多くの人材を抱えていました。方案設計、この分野の人財が足りていないのか、はたまた育成する目的での採用なのか。ブースの大きさは企業の勢いそのものです。しかも、大きな設備が置かれるわけでもなく、会場には見渡す限りのディスプレイが置かれてあり、ほぼ全ての言語に対応していました。ちょうど現地の学生たちが招かれており、その皆さんに説明するために言語の選択をしているのが目につきました。EU内の言語は全て、その上で韓国語、イスラムのような文字、日本語、中文といった文字が見えました。注湯温度に加えて、微量元素など様々な要因(変化点)が条件として加えられるようになっていました。これまでの湯流れに加えて、応力計算などから、強度、硬度の予測も出来るようになっていました、切削加工性を意識し、加工個所にハードスポットが出来ることを避けるための工夫だそうです。また、こうした応力から導き出される「す」の発生個所の予想も示されています。ここまで、出来てもまだまだ完ぺきではないと思います。鋳物は、これに造型、砂の条件が加わる、それにより全く応力は変わってくる、また湯流れすら変わってしまうからです。しかし、それでもこの仕組みには結果を反映させる機能も加わっています。その意味では、こうした研究の仕組みを社内で立ち上げていくのも大切なことだと感じています。

 もう一点感じることとして、地元の学生たちがあちらこちらで見ることが出来ました。その上で、こうした学生たちが無料で食事できる場所も設置されていました。エンジニア離れが叫ばれますが、こうした取り組みは日本の中でも必要になってくるのでは感じました。

 世界的に、人材確保の難しさ、特にエンジニアの確保が難しく、如何に限られた人材で生産していけるかをPRする商品・企業が主流となってきています。

 前回の訪問と比較すると、中国系の参加者が極端に減り、インド系の参加者の多さが目につきました。それでも出展企業、特に機械でなく、鋳物を売る中国企業は、世界中のどの国よりも圧倒的に多く感じました。こうした鋳物製品を紹介する企業のほとんどのブースは訪問者がほとんどないように感じました。

 世界中から多くの来場者があり、鋳物産業のすそ野の広さは改めて感じました。

 会場での食事は思ったほど高くなく、サンドイッチとお水で10ユーロ、1550円程度でしたが、あまり美味しくなく、日本の素晴らしさを改めて感じています。

 世界企業、「SINTO」様のブースで生砂の自動分析装置のユーザーとしてマツバラが紹介されていました。そのビデオの中では僅か7社のユーザーさんが紹介されていましたが、そのうちの1社として紹介されていることは光栄なことだと感じました。

 明日、もう一度見学し、また一緒に参加している皆さんとの情報交換もしながら、さらに有益な情報が紹介できたらと思います。

社長 松原 史尚

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