6月28日(水)
今日は毎月社員さんの給与の支給明細に同封する社長の手紙を書かせていただきました。
内容は2点
- 会長の訃報に臨んで
- ドイツ出張からの学びのポイント
会長訃報については、ブログ上で詳しく書かせていただきました。今回、更に追記した内容は社内で関わっていただけた皆さんへのお礼、そして各方面から頂戴した弔意について。中でも、喪主を務めた会長の長男弘幸部長のお礼の言葉が本当に素晴らしかったということです。最高の形で会長を送れたことへのお礼について手紙に書かせていただきました。私の思いは先週金曜日のブログを参考にいただけたらと思うところです。
今回の出張の学び、こちらもその大半はブログで綴り、詳細は手紙以上にブログに綴りましたので、是非読んで欲しいという依頼をしました。一方で、ブログでは主に鋳造工場の社長としての内容が書いています。今回の手紙では、それに加えて、現在が大きな社会の変革期にあるという点についても記しました。それは、世界的なサプライチェーンの再構築が始まっているということ。ヨーロッパでは、ウクライナに侵略するロシアからの全ての調達を停止しています。また、コロナ渦における中国からの調達の遅れへの懸念から脱中国への動きも進めています。国連の安全保障理事会でも、ロシア、中国の動きは常に暴挙以外の何物でもありません。武力による領土の変更、国際法を無視した自分勝手な解釈による領土変更、こうしたことに制裁を課そうとすれば「拒否権」というもので跳ね除ける。今回の米国、フランス、英国の本音はこうしたところにあるのだと思います。ロシア・中国を世界のサプライチェーンから外す強固な動きが加速しています。
それは、歴史上経験のないことです。ヨーロッパの中心はフランス、イギリス、そして北米の中心はアメリカです。それに、ロシア、中国を加えた5か国が国連安全保障理事会の常任理事国です。つまり、この5つの国が世界のスタンダードであったわけです。これらの国々は、過去どのような事態に陥ろうとも既得権として、自国の繁栄と自国民の安心、安全だけは確保してきました。しかし、現在米国、英国、フランスは深刻な経済低迷期に入っています。この3国に近い日本も、インフレが深刻なことは皆さんが実感していることは言うまでないのですが、こうした国々おけるインフレ率は、日本の比ではありません。電気代やガソリンは5倍といったレベルで上昇しています。また、生きていくうえで避けられない食品、日常品に至るまでが2倍から3倍に上昇しています。その中あっても、賃金はそれを補うレベルでは上昇していません。つまりは自国の経済も、そして自国民も目の前は疲弊することになっても、中国・ロシアを葬り去る。仮に各国の政府の支持率がどれほど落ちても、これら2国を除外したモノの流れを作るという決意をしていることです。これが今、世界で起きていることなのです。その動きが加速していきます。とはいえ、中国もロシアも世界の巨大な市場です。この二つが急激に冷え込むことは世界的な経済ダメージを受けないはずがありません。
まさに大変な時代が幕開けようとしています。その時代に。如何に対応していくか、マツバラは、その準備はしっかり出来ています。どうか、安心して付いてきて欲しい。そのような内容の手紙を今月は綴らしてもらいました。
社長 松原 史尚