「三菱重工サーマルシステムズ(株)様品質最優秀賞受賞」

「三菱重工サーマルシステムズ(株)様品質最優秀賞受賞」

8月2日(水)

 昨日のことになりますが、三菱重工サーマルシステムズ株式会社様より、品質部門(鋳造・機械加工分野)の最優秀賞を頂戴しました。これまで優秀賞(複数社受賞)の受賞は何度かあったのですが、最優秀賞(1社のみ)は初めてのことで本当に嬉しく思いました。

 三菱重工サーマルシステムズ(株)様には、エアコンの部品を納入させていただいています。20年前まで、マツバラの主力なお客様は家電、なかでもエアコンの部品でした。時代はロータリーコンプレッサー、そしてスクロールコンプレッサーへと進化していきました。このスクロールコンプレッサーの心臓部になる稼働、固定のスクロール部品、非常に製造するのが難しい形状で多くの鋳造工場が取り組みましたが完成させることがなかなか出来ない部品でした。特に厄介であったのが、鋳造部品の表面上は全く問題なく生産できるのですが、機械加工をすると巣が出て良品とすることが出来ないという点でした。この点を、中子をひっくり返すという手法で完成させたのが当社でした。それは、突然の閃きであったと先日他界された会長が話しておられました。あの時、製造特許でも取っていたらと少し残念にも思いますが、業界のためになるのであればと何でも見せてしまうのがマツバラの良いところです。以降、世界中からの工場見学が続きました。中子をひっくり返すという、実に単純なことだけです。見れば即座に真似ることが出来ます。こうして世界中の鋳物工場が当社の生み出した発想で生産するようになっていきます。しかし、オリジナルにはオリジナルの強みが絶対にあります。一時はフランスのコンプレッサーメーカーにも100tレベルで輸出をしていたほどです。その上、100万個納品して不良ゼロということで、品質ゴールドアワードを受賞したこともあります。この授賞式には時の光好社長と通訳として現副社長が同行しました。マツバラはそれほどのスペシャリストであり、必然的にエアコン部品はマツバラの主力となり、一時は全生産量の30%がエアコン関連という時が合ったほどです。しかし、エアコンが5万円/台といったレベルで提供される社会になりますと、必然的にその生産は海外にシフトしていきました。徐々にそのボリュームは減り続け、現在ではエアコン関連部品は全生産の5%レベルになっています。

 こうした背景の中で三菱重工サーマルシステムズ(株)様は日本品質にこだわられ、絶対に壊れてはいけない場所やバラツキすら許されない場所に設置される最高級のエアコンを生産され続けておられます。授賞式でも、社長様より日本品質にこだわり続け、昨今サーマルシステムズ分野で世界的な表彰の最高金賞を受賞した喜びとその重要性について述べられておりました。それほどこだわりぬかれている「品質」。この分野でマツバラが最優秀賞を受賞できたことを本当に誉と感じております。

 受賞(発表)の瞬間「え?」思わず叫んでしまうほど驚きました。最初は実感もなかったのですが、徐々に実感がわいてきて、今は気が遠くなるほど感動、そして感激をしています。クレームというのが正しい表現かは解りませんが、当社の中で最も厳しいご指導を頂くのが三菱重工サーマルシステムズ様なのです。当社の品質保証部のスタッフの皆さん、そして営業の担当者様も非常に頻繁にこうしたご指導に対応しているのが近くで見ていてわかります。あまりにも多くのご指導を頂戴し、そしてその対応に懸命に取り組む姿を頻繁に見かけていたので、まさかマツバラが最優秀賞を受賞できるとは思っていませんでした。しかし、今になって感じるのは、三菱重工サーマルシステムズ様の、その品質への強いこだわりということです。こうした背景の中での受賞をかみしめる中で、本当に涙が出るほどの感動と感激を感じているのです。

 もちろん、鋳造部の皆さんへの感謝もありますが、こうした取り組みに完全に対応してくれた、品質保証部の佐口課長、田中係長、廣瀬リーダー、谷口スタッフ、そして営業の高橋係長に心からの感謝をしたいと思います。三菱重工サーマルシステムズ様の品質へのこだわり、その心臓部には常にマツバラの鋳物が存在します。多くの家電企業がその生産を海外にシフトしていく中で、日本品質へのこだわりを持ち続け、最高級の製品を提供し続ける三菱重工サーマルシステムズ株式会社様のその最高級品質を世界に提供し続ける一助となっていることを誉とし、この先も精進を全社一丸で続けていきたいと存じます。

 社員の皆さん「やりました!」本当に有難うございました。

社長 松原 史尚

社長ブログカテゴリの最新記事