「悠之抱幽玄」

「悠之抱幽玄」

8月3日(木)

 4月10日のブログで祖父の書について触れました。

(4月10日のブログより)

 先日、各務原市内のある公民館にお邪魔する機会があり、そこで各務原市長を務めた祖父が書いた掛け軸を見つけました。そこには「悠之抱幽石」という文字が書いてありました。「抱幽石」とは仏教用語の白雲抱幽石を引用したもので、祖父が父によく話していたことでした。白雲抱幽石とは白雲が立ちこめ、石を包み込んでいる状態のことを言い、時には、世俗を離れて本当の自分と向き合う時間も大切だということです。祖父は父に「忠康、延びっぱなしの芋虫を見たことがあるか。芋虫は縮むから前に進めるのだ。」と。悠とは辞書には「精神的にゆったりしている様子」と書いてありました。幽石とはどっしりと構えるほどの大きな石、それを俗世(四苦八苦の世界=思い通りにならない世界)と表し、悠(精神的にゆったりとした心)が思い通りにならないこと=課題を解決していくのだということを言っています。また、悠は物理的には遠い時間・空間を表すとも辞書には書かれていました。白雲は瞬時に現れて瞬時に消えていきますが「悠」を使用することで、心の余裕を永遠に持ち続ける大切さを示していると思われ、「白雲抱幽石を抱く」を更に超えていく領域なのかと思います。

「精神的にゆったりとした心が思い通りにならないこと=課題を解決していく。」4月10日を境に怒らないと決めて間もなく4か月が経とうとしていますが、どうやら効果は大きいと感じている今日この頃です。笑顔であいさつし、話を聴き、結論はスタッフの皆さんに出していただく。様々な分野で効果が出ていると感じています。この先、私の生涯の座右の銘にしていこうと思います。

 さて、今日このブログを振り返ったのは、なんとこの書を公民館のある地元の自治会の皆さんが子孫に返してあげようということで頂戴できることになりました。飛び上がるほど嬉しい限りです。写真は掛け軸を自治会の皆さんが取り外している様子です。このあと表具店さんにお願いをして引き取っていただき、美しくして会社のどこかに飾ろうと思っています。本当にありがたいです。今日も超ハッピーです。

社長 松原 史尚

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