「炉前作業」

「炉前作業」

10月4日(水)

 今日は現場を巡回させていただきました。製品の出来栄えは非常に良い感じです。各工程しっかりお仕事をしてくれています。そして足を止めたのは「炉前作業」この作業はなかなか簡単なものではないのです。先ずは溶解された鉄の成分などをチェック、その上で溶湯を次工程に送っていく。溶湯は流れ続けていますので一歩間違うと保持している炉が溢れてしまいます。一方、送り過ぎると量が極端に少なくなり成分の安定が図れません。しかも、各ラインを止めないように気を配りながら進めます。チェックし溶湯品質からその先の溶湯品質を予想し材料の配合も司っていきます。ただ単に溶かすのでなく、コスト計算も必要になります。高い材料ばかりを溶かしていたら大赤字になってしまいます。それでも成分調整のため位は高い材料も必要になります。必要なのはバランス感覚です。とにかく簡単な作業ではないのです。

 この作業、今日は特定技能実習生のナム君が担当していました。作成されている操業日報も確認しましたが、しっかりできています。この作業がここまでしっかり出来ます。恐らく、ドイツなどキュポラを使用している国ならどこでもエンジニアとしてやっていけるでしょう。素晴らしいことです。どこかの会社では、実習生を奴隷のように扱っているとNHK World で放送されたと先日訪問したフィリピンでいわれました。そんな会社もあるようですが、当社では花形職場で活躍してくれています。

 頼もしい。本当に頼もしい、この先試験にも合格して日本での永住権の取得を目指してくれている実習生、特定技能実習生の皆さんが当社にはたくさんおられます。きっと大丈夫でしょう。皆さんは最高の鋳造技術者です。皆さん頑張ってくださいね。会社も一生懸命応援しますから。

 今日もありがとうございました。

社長 松原 史尚

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