10月12日(木)
本日は日本鋳造協会の役員会に参加してきました。事業計画、各行事や予算執行状況等については滞りなく審議可決していきました。また、国への要望事項等の説明も受けました。非常に多岐に渡り必要な陳情内容が練り上げられており素晴らしいと感じています。先日のヨーロッパへの視察、またこれまでのアメリカでの経験なども含めて日本の鋳造業には大きな課題が存在していると感じています。一番大きなところは価格にイニシアティブを、売り側が持つか、買う側が持つかというところです。弱者保護の体制というのは欧米諸国では確実にされています。
一方で福利厚生等、働く人にとっての強弱は顧客との関係とは真逆であり、もちろん雇用側が強者になるわけで、以前のドイツ視察報告でも綴ったように大きく日本よりも進んで働く人が保護されています。そして人手不足は世界的な課題として進んでいます。こうしたことに対応するために、欧米では省人化・自動化を大きく進めています。正しい流れだと思います。
逆に言えば、こうした自動化などの投資が出来るのも収益がしっかり出せているからなのです。日本における人手不足はさらに深刻さを増していきます。今のままでは日本のモノづくりはダメになっていきます。というよりも供給が出来なくなっていきます。既に、こうした動きは始まっています。必要なことは一度買う側が覚悟を決めてこうした自動化・省人化に鋳造業が踏み出せる体制を構築すること。思い切った価格改革を進めていくことです。
あいさつの中で藤原会長が話した、「後継者たちが自信を持って企業の光景が出来る体制を造ること。そして、我々の会社で働いてくれる人たちが喜びを感じられるような企業になっていくこと。そのための活動を今、していきましょう。」という言葉が、本当に心に染みました。皆で頑張っていきましょう。
明日は、こうした方向性に一助になればとドイツで学んだ内容を発表させていただく機会を頂けています。全力で取り組んできます。
社長 松原 史尚